長引く不景気で、自分で資産を増やすことのできる「投資」の注目度が高まっています。今年2024年の1月から新NISAが始まり、いよいよ本格的に投資に乗り出す人も多いのではないでしょうか。金融資産を着実に増やし、FIRE（経済的自立と早期リタイア）を実現した人もいます。児童養護施設で育った元サラリーマンで、インデックス投資に取り組んだことで資産35億円を築き上げたマサニー@資産35億円ニート（@alljon12）さんもその1人です。マサニーさんはどのように資産を増やしたのでしょうか。

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ポートフォリオは投資信託が「24億円」約67％、債券が「9.6億円」約26％　投信は「一択です」

　まず、金融資産の内訳を指すポートフォリオ（2023年12月下旬時点）を教えてもらいました。投資信託が「24億円」で約67％、債券は「9.6億円」で約26％、残りは現預金2億円などです。

　アラフォーのマサニーさんが歩んできた人生。大学卒業後に会社勤めをしましたが、若い頃からFIRE志向が強く、1か月の食費が1万円を切るような節約生活を徹底していたと言います。2015年に30代で、給料の貯金とインデックス投信の積立の運用だけで資産5000万円を達成。そこから挑戦心でやってみたスタートアップ企業への投資が大成功。15年～22年にかけて約40億円となる株式の売却益を得たそうです。数年前にサラリーマンを辞めて、現在は「ニート」を名乗りながら、SNSでの情報発信や書籍出版などの活動に従事。匿名で児童養護施設に寄付したり、ランドセルを届ける慈善活動にも心を砕いているそうです。

　大事にしている人生哲学は「モノよりも、経験」ということ。過去には、数千万円の超高級車や1着150万円のコートといった高級ブランド服を買いまくって物欲に走ったこともあったそうですが、高いモノを買っても満足度がどんどんなくなっていってしまったそうです。人生を見つめ直す中で、「心をずっと豊かにしてくれるのは経験だ」と気付き、旅行やグルメなどの体験、人との出会いを重視する生き方を実践しているとのことです。

　資産を築き上げて、変化した人生観。「お金の悩みがなくなりました。お金で幸せは買えませんが、ほとんどの不幸が回避できます。そして、『モノよりも経験』だと思っています」と語ります。

　実は、マサニーさんの資産の約7割を占める投資信託は、あるジャンルだけで構成されているそうです。オール・カントリー（通称オルカン）と呼ばれる全世界株式のインデックス投信で、「オルカン一択です」と明かします。投資家の間でも高い人気を集めていて、1つの参考になるかもしれませんね。

　これまで投資に興味がなかった人が、年明けから新たにチャレンジしてみるケースも多くなるでしょう。ただ、投資した当初の金額を下回る「元本割れ」などのリスクがあることも確かです。しっかり自分自身が勉強をしながら、無理なく資産運用できるといいですね。先達のマサニーさんは初心者に向けて、「投資する前に生活費の3か月分を生活防衛金として確保すべし」と、実践的なアドバイスを教えてくれました。

（Hint-Pot編集部／クロスメディアチーム）