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「成人式行くのやめました」 20歳男子学生の決断「後悔はない」 親には言えず…背景にコロナ禍の「孤独」
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「成人式行くのやめました」――。20歳の男子学生のSNS投稿が注目を集めました。式典が執り行われた会場に足を運ぶことなく、自らチョイスした選択肢は、1人でカフェで過ごすこと。成人式不参加の背景には、新型コロナウイルス禍の「孤独」があったそうです。当事者の男子学生に、胸中とこれからの理想像について聞きました。
◇ ◇ ◇
「家族にはとても言える状況ではなかったです」
「成人式行くのやめました
親には行けと言われたのでカフェで時間を潰して帰ります
後悔はないです
ここから楽しい人生が来ることを心から祈ってます」
こうX(ツイッター)に投稿したのは、りひとじぇらーど(@rihito_gerrard)さんです。コーヒーカップを写したカフェ店内での一幕の写真を添えました。
詳しい話を聞くと、思い悩んだ事情が見えてきました。
りひとじぇらーどさんは、中学時代はとても楽しい日々を過ごしてきたそうです。高校は両親と話し合い、他府県の高校へと進学。ここで、困難が訪れます。「あまりにも違う生活スタイル、そして環境についていけなかったです」。
こうした中で、新型コロナウイルス禍に見舞われてしまいました。コロナ禍によって社会全体でコミュニケーションが希薄となってしまい、りひとじぇらーどさんも苦労したそうです。「コロナ禍で、さらに孤独になっていきました。私は人と関わることをどんどん避けていくようになりました」。次第に、地元の友達との人間関係にも変化が生じます。「昔の頃のことを思い出すのが嫌なのと、高校で友達がいないことを理由にいじられることが多々あったので、地元の友達と会うことも避けるようになりました」と振り返ります。
そして迎えた成人式。スーツを着て家を出たものの、式典会場に赴くことはありませんでした。「両親には行けと言われましたが、行くのが怖かったです。昔のように話せるのかが不安になったり、高校の時に楽しめなかった自分が嫌になりそうだったからです。私の場合は、友達がいないことやいじめられたことよりも、高校時代とコロナ禍で精神的にやられたことが行かなかった大きな要因です」と、心中を明かしてくれました。
ご家族に対しては、「家族にはとても言えなかったので、『成人式には行った』と言いました。両親の悲しい顔を見たくなかったし、スーツ姿にとてもうれしそうな顔をしていたので、とても言える状況ではなかったです。ただうそをついていてとても心はしんどかったです」と話します。
投稿は大きな反響を呼んでいます。7万件を超える“いいね”が付いており、ネット上ではたくさんのコメントが寄せられています。「行く行かないが大事ではなく、行かないという選択にあなたが勇気を使ったなら正解だと思います」「いいよいいよ。行きたい人だけ行けばいいのよ。私も行かなかったよ。同じような人結構いるよ」「成人式に行く事にストレスを感じるのであれば正しい判断です!」「楽しい人生は来るのを待つものではなく自分から掴みに行くものですよ!」「これからずっとそうやって自分自身で選択していけばいいと思うよ 自分の人生だからね」。不参加への共感に加えて、前向きな人生を送るためのアドバイスを送る内容も多数見受けられます。
海外サッカー・リバプールを愛するサポーター 将来の夢は「サッカージャーナリスト」
りひとじぇらーどさんは「ここまでたくさんの方々に意見をもらえるとは思ってなかったです。温かいコメント多く、私のように行かなかった人もいることや、成人式に行くことは当たり前という概念を変えられたらと思ってます」と受け止めを語ります。
サッカーが大好きで、イングランド・プレミアリーグのリバプールを愛するりひとじぇらーどさん。Xのアカウント名は、元イングランド代表で同クラブの英雄的選手スティーブン・ジェラードからとるほどの筋金入りのサポーターです。
就いてみたい職業は「サッカージャーナリストです」と高らかに宣言します。
大人の階段を上るこれからの未来。「人を喜ばせられる大人になりたいと思っています。将来はサッカーのコミュニティーをもっともっと広げるために、SNSなどを使ってさまざまな企画などをやっていきたいと思っています」と実感を込めます。たくさんの夢がかなうといいですね。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)