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掃除を後回しにしがちな食器棚 放っておくと恐ろしいことになる場合も プロが教えるNG行動とは
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:伊藤 まき
ついつい後回しにしてしまいがちなのが、食器棚の掃除。「食品用の引き出しでなくても、高確率で食品カスが出てくるのが食器棚やキッチンの引き出しです。このカスを放置しておくと、虫が湧いて大変なことになることも」――そう語るのは、クリンネストの資格を持つ、整理収納アドバイザーで掃除のプロ・伊藤まきさん。食器棚の引き出しは、食器類がぎゅうぎゅうに詰められた状態で、何年も掃除をせずに放っておいている家庭が多いと感じているそう。おすすめの収納術についてお聞きしました。
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ぎゅうぎゅうに詰めるのはNG トレーなどを利用しすっきりと収納を
私は整理収納アドバイザーのお仕事で、さまざまなお家におじゃまする機会があるのですが、高確率で掃除されていない場所があります。それが「食器棚の引き出し」。食品のカスや虫のフンで、驚くほど汚れていることは珍しくありません。
食器棚の引き出しには、箸やカトラリー、ナプキンなどの布類、調理器具を入れている方が多いと思います。「洗ってからしまっているからきれい」だと思っている人も多いようで、掃除が後回しにされがちですが、水気をきちんと飛ばす前にしまったためにカビが発生したり、落ち切らなかった洗剤のカスが溜まったりすることも。こうした汚れを放置したらどうなるか……想像するだけで怖いですよね。
しかし、引き出し内の掃除は、ぎゅうぎゅうに詰まった中身をすべて取り出すため、手間がかかります。さらに、重曹水などを使って拭き掃除をし、しっかりと乾かしてから、再び詰める……これらの作業を考えるだけでやる気が奪われますよね。
そこで、おすすめは「詰め込みすぎない」こと。引き出しの中身をすべて取り出し、用途がかぶっているもの、ほとんど使わないものは処分を。また、100円ショップなどで手に入る仕切りトレーを使用し、掃除をする際には簡単にすべてのアイテムを取り出せるようにしておくといいでしょう。
なお、害虫対策のためにも、掃除の際は引き出しを取り外し、下側の棚板(食器棚の棚板)の掃除も忘れずに。可能であれば、食器棚そのものを動かして、棚の背面や床をきれいに掃除するといいでしょう。虫よけ用の燻煙剤は、引き出し内部までには届きにくいので、丁寧に掃除をして食品カスやカビを防ぐほうがよほど効果がありますよ。
(和栗 恵)
伊藤 まき(いとう・まき)
整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
インスタグラム:maki_organize