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初来日のメキシコ人、イチ押しのアニメ映画は日本の名作 「多くの価値観に触れることができる」と絶賛
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世界に誇れる日本のアニメや漫画。その描写の美しさや卓越したストーリーの面白さ、奥深さに魅了された外国人は多いです。メキシコから初来日したロベルト・ドミンゲスさんもそんな一人です。いったいどの作品に心を打たれたのでしょうか。
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「私の9歳の娘もこの映画が大好きです」
『ドラゴンボール』や『鬼滅の刃』、『ONE PIECE』、『NARUTO -ナルト-』、『新世紀エヴァンゲリオン』……。日本を代表するアニメや漫画は海外でも絶大な支持を得ています。
例えば、高橋陽一原作の『キャプテン翼』は世界中のサッカー選手に影響を与えたことで知られています。アルゼンチン代表リオネル・メッシやブラジル代表ネイマールらもファンの一人。主人公・大空翼のドライブシュートや日向小次郎のタイガーショットをイメージして、ボールの蹴り込み練習を行ったサッカー少年は数えきれないでしょう。
また、作品だけでなく、それに付随する音楽やコスプレが流行したり、「聖地巡礼」といったゆかりのある土地の観光など、楽しみ方は広がっています。
そんな中、ロベルトさんがイチ押しの映画に挙げたのは、『千と千尋の神隠し』でした。
宮崎駿が監督を務め、2001年に公開された長編アニメーション。日本歴代興行成績ランキングでは『タイタニック』、『アナと雪の女王』、『君の名は。』などを抑え、堂々の2位にランクインしています。主人公の荻野千尋(千)のほか、湯婆婆、釜爺、カオナシなど個性豊かなキャラクターが登場。湯屋「油屋」を舞台にしたハラハラドキドキ、そして心温まる物語は、多くの日本人の心をつかんでいます。
スマホで画像を表示させ、「私の9歳の娘もこの映画が大好きです」と話したロベルトさん。
映画の魅力について聞くと、「とてもいい映画ですね。映画の中にあるファンタジーの世界は、その映画の価値観を伝えるものでもあると思います。それは人間の本質と同じようにとても美しく、また友情のように、多くの価値観に触れることができます」と話しました。
映画を見た感想は、視聴者によってそれぞれ異なりますが、『千と千尋の神隠し』はまさに友情や家族愛が感じられる内容です。
ほかにも千が迷い込んだ異世界での出来事を通じて、さまざまな人間の価値観に触れることができます。映画を見終わった後の余韻まで、じっくりと味わうことができるのはこの映画の特色かもしれません。国や言葉が違っても、そのことがロベルトさんの記憶に刻まれたようです。
日本で滞在中には、『千と千尋の神隠し』にちなんだお土産を娘に買って帰りたいそう。きっと喜ぶ顔が浮かびますね。
首都メキシコシティーからフライトで15時間。長旅の末、たどり着いた“アニメ・漫画の国”日本をぜひ満喫してほしいものです。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)