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お菓子やレトルトカレー、ドラマ化… 旅行ガイド「地球の歩き方」が書店を飛び出した理由
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仮想敵は無印良品!? 「地球の歩き方」だから追求したリアル
すでに多くのコラボ商品が世に出ています。今後も続々と商品化の予定があるそう。たくさんのコラボ企画に取り組むうえで、重視しているのは「クオリティコントロール」だと言います。
「単なる名義貸しで終わらせず、きちんと『地球の歩き方』ならではの形にしたいですね。たとえばレトルトカレーは、企画にあたって仮想敵を無印良品にしました。だって本場の味よりも、おいしいから(笑)。
現地を超えちゃっているものに対し、我々は“現実を見せよう!”という話で進めています。日本人好みのエフェクトがかかっていない、現地の味をそのまま持ってきて“これが現地の味ですよ”と。世界各国を取材してきたからこそ、『日本人に媚びないシリーズ』を作ろうというのがコンセプトですね」
一般的にはコラボ企画をする際、両社で共通認識を作るのが難しいケースも。ただ、その点も「地球の歩き方」というブランドがはっきりしている分、折り合いがつきやすい強みがあるようです。
「最初の時点で『日本人に媚びない。現地のままの再現で、やりたいんですけど』とお伝えしています。みなさんプロフェッショナルなので、それだけでもう大抵は『それやりましょう!』となることが多いですね。
各社がこれまでの経験を踏まえて、具体的かつ良い話で盛り上がります。実際、こちらの希望を汲んだクオリティで、お作りいただいている感じ。もうすぐ発表される商品は、においがもう現地の夜市なんですよ……。日本のご家庭に、なじむかはわからないですけど(笑)。本場で食べたことがある人はきっと、その場の光景まで記憶がよみがえると思いますね」
「地球の歩き方」が歩んでいく道 「ドラマ化はコラボのステージを上げてくれた」
旅行ガイドが旅を離れた日常へ食い込むため、さまざまなコラボ施策を展開している「地球の歩き方」。これから歩いていく道をどう考えているのか、旅の目的地を聞いてみました。
「今の目標は1日の中で、みなさんに1分でも1秒でもいいから『地球の歩き方』を目にしてもらえるところまで、やっていきたいなと思っています。書店さんだけでなく、ありとあらゆる生活の中で目にするもの、口にするもの、耳にするものに、関われるようになれたら……と。
そういう意味で、ドラマ化はコラボのステージを上げてくれたと感じます。さまざまな商品をメーカーの方と一緒に開発するのは、我々もイメージできる。でもドラマ化は、想像すらしていませんでした。まったくイメージできなかったものが、素敵な形にできたという経験はとても貴重だと思いますね」
旅をサポートするだけでなく、日常へとフィールドを拡大する「地球の歩き方」がどこまで歩いていくのか、これからも目が離せません。
原案:「地球の歩き方」(株式会社地球の歩き方)
出演:三吉彩花、森山未來、松本まりか、森山直太朗(出演順)
放送日時:BSテレ東 毎週土曜深夜 24:00~24:30、テレビ大阪 毎週土曜深夜 24:55~1:25
配信:Leminoにて1週間独占先行配信、広告付き無料配信サービス「TVer」にて見逃し配信
制作:テレビ大阪/テレコムスタッフ 製作著作:ドラマ「地球の歩き方」製作委員会
(Hint-Pot編集部・鍬田 美穂)