仕事・人生
日本人が面食らいがちな異文化体験は機内から 元添乗員が解説する日本と外国航空会社の違い
公開日: / 更新日:
スタッフも乗客も自由が高い!
機内の過ごし方も自由です。「着陸後、シートベルトサインが消えてからお立ち下さい」と放送していても、機体が止まった途端に立ち上がって頭上の荷物を取り出したり、電話をし始めたりすることも。「誰にそんなに話すことあるの?」と聞きたくなるほど、いつでもどこでもずっと電話をしています。また、ときにはウクレレらしき楽器を持ち込んでいる人がいて、いきなり演奏が始まったり、その周辺が歌いだしたりすることもありました。
また、CAの自由度も高めです。乗客が見ている前でもまったく気にすることなく、通路でセーターを脱ぎ着、ドリンクや食事を用意する場所であるギャレーで爆笑しながらおしゃべり、機内食やお菓子を立ち食いをしていることも。「あ! 見られちゃった」みたいな恥じらいは一切ありません。日本なら接客業で絶対にNGとされるようなことですが、海外ではとくに気にも留めていません。
お客様と従業員という関係性が明確で、「お客様=特別な存在」として扱うのが日本の接客。だからこそ丁寧、ホスピタリティがあるといわれるのですが、それが日常である日本人は、そもそも求めるサービスが高いと思います。
実際、海外キャリアの日本人CAに聞いた話ですが、日本人客には専用のマニュアルがあるのだそうです。正直、求められるほうからすると大変なこと。海外のキャリアに乗るたびに、日本ももう少し海外のようなゆるさがあってもいいのかも、と思わずにはいられません。
(Ana)