カルチャー
「また絶対に日本へ来たい」 7年前に日本へ来たイタリア人女性 再訪日を願う理由とは
公開日: / 更新日:
大きな期待を持って日本へやって来る外国人観光客。できることなら、日本を好きになって帰国してほしいですよね。そこで、日本へ実際に来たことがある外国人に、訪日した印象を聞いてみました。今回、振り返ってもらったのは、イタリア・ペルージャ在住のサーラ・マリノーリさん。2017年に日本へ旅行した経験があるそうです。初めての日本で、印象に残ったこととは何だったのでしょうか。
◇ ◇ ◇
友人の実家がある鳥取県を訪問 日本にまた来たい
イタリア中部に位置するペルージャ在住のサーラさん。美術品コレクターの仕事で、世界各地へ足を運んでいます。そんなサーラさんが初訪日したのは、コロナ禍前、2017年の桜シーズンでした。2週間の滞在で、東京や京都、奈良、鳥取をめぐったそうです。
サーラさんが鳥取まで足を伸ばした理由は、ペルージャ在住の友人で舞台美術家・牧田あゆみさんのご実家があるから。そこで、日本の風景を堪能したといいます。
「京都や奈良も良かったけれど、私がもっとも感動したのは鳥取のお寺でした。友人であるあゆみのおじさんが僧侶で、尋ねることにしたんです。お庭には花が咲き、大きな木があって、小川のせせらぎの流れる音だけがそこにありました。境内には誰もおらず、とても静かで平和に満ちていました。自然が豊かで、日本の精神を感じた瞬間だったんです。一番素晴らしい経験をしました」
サーラさんが訪れたのは、鳥取市内にある譲伝寺(じょうでんじ)。鳥取県の指定保護文化財であるものの、知る人ぞ知る寺です。1368年に法城寺として建立された後、場所や名称を数回変遷し、現在の姿になりました。サーラさんが感動を覚えた庭園は、鳥取市指定名勝に指定されており、山を背にどっしりと構えた風景はとても見事です。
「日本の精神は、自然と密接な関係があると感じました。日本には行ったことがなかったのに、どうしてかわからないけれど、自分の家に帰ってきたかのような気持ちだったんです」
吐息を漏らしながらそう振り返るサーラさん。文化や宗教は違えど、自然や歴史ある建築物に囲まれて心が落ち着くのは万国共通なのかもしれません。
「また絶対に(日本へ)行きたい」と語るサーラさん。桜の時期とは異なる日本で、新たな景色を目に焼き付けてほしいですね。
(Hint-Pot編集部)