車を運転中、渋滞にはまるとイライラするもの。しかし、そんなときでも譲り合う気持ちは大切です。自分が見せた気遣いに対し、ユーモアたっぷりに感謝してくれたという投稿がX（ツイッター）で話題になっています。多くの人の心を掴み、なんと33万件を超える“いいね”が。投稿者の溜（@omaeisbad）さんに、詳しいお話を伺いました。

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渋滞の有料道路　合流で道を譲ったらぬいぐるみが登場

　溜さんはある休日、千葉県の友人宅から神奈川県にある自宅への移動で、東京湾アクアラインを利用しました。アクアラインは、神奈川県川崎市と千葉県木更津市を結ぶ有料道路です。

　この日は休日ということもあり、道が混雑していました。「トールゲートの手前から海ほたるまで大渋滞で、ゲートの先でみんな譲り合いながら少しずつ合流していました」と、溜さんは当時の状況を話します。

　そんななか、溜さんもある1台の車に道を譲りました。すると、まさかの“お礼”が。なんと後部座席の左右の窓から、かわいらしいぬいぐるみが出てきたのです。溜さんと同乗していた友人に感謝を伝えるように、ぬいぐるみを持つ手を振ってくれたといいます。

　渋滞でイライラする気持ちがなごむような、うれしいサプライズ。このとき溜さんは車を運転していたため、助手席に座っていた友人がこの様子を撮影しました。

　後日、溜さんは「道譲ったらぬいぐるみが続々と出てきてめっちゃ笑った」とのコメントに写真を添えてXに投稿。すると、33.5万件の“いいね”が集まりました。

　リプライ（返信）には、「優しい世界」「最高級の謝意」「譲ってこんなに良かったと思うことはないね」「癒やされる～」「感謝に感謝したくなる　とってもユーモア」「譲り合い素晴らしい！　譲った人が楽しめる工夫ですね」など、溜さんの投稿にほっこりした人からの声が続々と寄せられています。

「ユーモアあふれる素敵な人たちが乗っていたんだなと思いました」

　車を運転中に道を譲られたときは、「ありがとう」の意味でハザードランプを数回点滅させたり、車内で軽く会釈をしたりするのが一般的。そのため、溜さんは後部座席からぬいぐるみが出てきたことに「小さい子かな？　かわいいね～」と、友人たちと話しながらほっこりした気持ちになったそうです。さらに、譲った人たちからの感謝は止まらず、前方席の窓からもぬいぐるみが。全部で4つのぬいぐるみで、溜さんに感謝を伝えてくれました。

「合流後に、前方車両の右の後部座席にいた人がぬいぐるみを持って手を振ってくれたんです。ぬいぐるみが出てきたときは、驚きつつもかわいいなとなごんでいました。その直後、前が詰まってスピードがゆっくりになったら、窓から次々とぬいぐるみが出てきて……予想外でとてもおもしろかったです。ユーモアあふれる素敵な人たちが乗っていたんだなと感じました」

　ぬいぐるみで手を振ってくれた時間はほんの数秒でしたが、車がなかなか前に進まず、重苦しい空気だった溜さんの車内は一変。ハートフルな展開に、投稿にも「平和な世界」「心温まるハザードサイン」などの声があふれました。

「『ぬいぐるみが落ちたら危険だ』という意見もあり、確かにそうだなと納得しました。私は今回の投稿において、これを真似することがいいのではなく、前方車両に乗っていた人たちのように相手への思いやりを持って行動する大切さを再確認できたらいいなと思います。譲ってもらえること、感謝してもらえること、私はどちらの立場においても、相手の親切心を当たり前だと思わないようにしたいです」

　車を運転しているときは、事故を起こさないようにと常に緊張感がある状態。そんななかで、渋滞しているとついイライラしてしまうこともあります。それでも周りへの思いやりは大切。いつでも優しい気持ちで、マナーを守って運転を楽しみたいですね。

（Hint-Pot編集部）