Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

餃子のひだは何のため? 「ギョーザ」の味の素冷凍食品が語る 「数よりも深さにこだわり」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

皮の折り目、通称“みみ”(ひだ)が美しい餃子【写真:写真AC】
皮の折り目、通称“みみ”(ひだ)が美しい餃子【写真:写真AC】

 子どもから大人まで人気の餃子。3月8日の「ギョーザの日」にちなみ、記念日を制定した味の素冷凍食品株式会社に、餃子の形について質問しました。おいしい餃子を作るには、ひだの数よりも大事なポイントがあるようです。同社の広報担当者に話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

味の素冷凍食品の「ギョーザ」の形 皮が開かないように現在の形に

――餃子が半月形になったのには、何か理由があるのでしょうか。

「中国では、餃子の形が清の時代までに使われていた貨幣に似ていて、新年に餃子を食べると金運が良くなると考えられています。また、中国語では、子どもを授かることを意味する『交子』の発音と、『餃子』の発音である『チャオズ』とがよく似た読み方をするため、子孫繁栄の縁起を担いだ料理とされているそうです」

――半月形の場合、ひだが作られていることが多いですが、なぜなのでしょうか?

「実は、ひだは機械で餃子を包む際にも役立っています。弊社の『ギョーザ』は発売当時、手包みしており、現在のようなひだはありませんでした。その後、機械に変わったのですが、ひだをつけることで水を使わなくても開きにくく包めるようになりました」

――ひだをつける際のポイントはあるのでしょうか。

「餃子のひだは、深すぎても浅すぎても上手に包めません。たとえば、ひだの折り目が深いほど、皮と皮の縁がずれやすくなります。そのため焼いて膨張した際などに、具が押し出されてしまうことがあります。逆に浅すぎても、“みみ”の接着が甘くなり、はがれやすくなります」

――中国では水餃子が主流ですが、日本で焼き餃子が浸透した理由は?

「大陸に出兵していた復員兵が日本に持ち帰ったとか、中国では水餃子が主流でしたが日本に持ち込まれて独自に進化を遂げた結果、焼き餃子になったなど諸説あるようです。ただ弊社では、冷凍食品の発売を開始するにあたり、食卓にのぼる頻度が高いこと、手作りしにくい料理であること、家庭で容易に調理ができるメニューであったことから、焼き餃子の『ギョーザ』をはじめとする12品を1972年に発売しました」

――3月8日を「ギョーザの日」に制定した経緯を教えてください。

「当社商品の『ギョーザ』が1972年3月8日に誕生したことがきっかけで、日本の国民食ともいわれる餃子で、『日本中のご家庭や外食店の方々を元気にしたい』という思いから、『みんな(3)ハッピー(8)』という語呂合わせから、この日を記念日に登録しました」

 温かくなってくると、ますます餃子がおいしい季節。さまざまな種類の餃子に挑戦して、ハッピーな気持ちになりたいですね。

◇味の素冷凍食品株式会社
冷凍食品メーカー。1972年に発売したギョーザ売上日本一の「ギョーザ」を始め、「プリプリのエビシューマイ」「やわらか若鶏から揚げ ボリュームパック」「野菜たっぷり中華丼の具」など、忙しい現代人の強い味方となる、おいしい冷凍食品を数多く販売。おいしさの追求だけでなく、健康や環境への取り組みにも力を入れており、研究熱心な姿勢は自社公式SNSで発信し、大きな反響を得ている。
※市販用冷凍・チルド餃子市場2022年度売上金額ベース、味の素冷凍食品(株)ギョーザブランド計、味の素冷凍食品(株)調べ

(Hint-Pot編集部)