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「真の日本がある」 日本留学経験もあるイタリア人女性 地方で感じた日本人の優しさ

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

イタリア人女性のシルヴィア・シベリーニさん【写真提供:シルヴィア・シベリーニ】
イタリア人女性のシルヴィア・シベリーニさん【写真提供:シルヴィア・シベリーニ】

 日本へ来る外国人たちは、日本人に対してどんな印象を抱いているのでしょうか。日本への留学経験があるというイタリア人女性は、ホームステイなどを経験しながら、たくさんの人と出会いました。そして、2022年には仕事で再び日本へ。そのときに感じた、日本人の魅力について振り返っていただきました。

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2010年に初めて日本へ ホームステイも経験

 イタリア中部のアドリア海に面した、アンコーナ出身のシルヴィア・シベリーニさん。現在は映画監督として活躍しています。シルヴィアさんが初めて日本へ来たのは、2010年。日本の歴史や文化を学ぶため、日本の大学へ留学していました。

 シルヴィアさんは留学中、東京や千葉、京都にホームステイしていたそう。そのときに触れた日本人の優しさが今でも心に残っているといいます。

「どの家族も優しく迎えてくれて、自分の家にいるようにリラックスできました。それはもう、とても素晴らしい経験になりました」

 遠く離れた国から、単身で慣れない国へやってきたシルヴィアさん。しかし、寂しさや不安を感じることはなかったそう。それは、ホームステイ先の家族のほかにも、留学中のシルヴィアさんを支えてくれる人がいたからでした。

「留学していた学校の友達です。日本の人たちはいつも私を助けてくれて、本当に優しかった。私が日本の芸術作品にも興味があると話したら、上野にある国立美術館のチケットをプレゼントしてくれて……。たくさんの人に、とても親切にしてもらいました。良い人たちに出会えて、私はとても幸運でしたね」

2022年に再来日 世界遺産の町で感じた“平和”

 シルヴィアさんは2022年、映画の撮影のために再び日本へ。その際に訪れた、岩手県平泉町で受けたおもてなしにも感動したといいます。

「平泉では、撮影のあとに温泉に入ったんです。そのときにとても親切な歓迎を受けました。また、その地に住むお年寄りとも友達になって交流したのがうれしかったです。日本の都会から離れた地方には、真の日本があるというか、いろいろな発見や感動がありましたね」

 シルヴィアさんが訪れた平泉町は、世界遺産の町として知られています。町内にある中尊寺、毛越寺、観自在王院跡、無量光院跡、そして金鶏山の5資産が「平泉─仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群─」として、2011年6月にユネスコ世界文化遺産に登録されました。

 日本歴史を感じられる風景や美しい自然だけでなく、そこで出会った人たちもシルヴィアさんの心を癒やしました。「そこには確かに“平和”がありました」と振り返っています。

(Hint-Pot編集部)