どうぶつ
ひっくり返ったまま「戻され待ちするカメ」 手足をバタつかせてアピールする姿に「賢い」の声
公開日: / 更新日:
国内にある道の駅で唯一、ウミガメ保護施設が併設されている「道の駅 紀宝町ウミガメ公園」(三重県南牟婁郡)。飼育研究をしており、本物のウミガメが泳ぐ姿をプールや水中窓から観察することができます。現在X(ツイッター)で注目されているのは、ひっくり返って「戻され待ち」をするヤエヤマイシガメです。同園の飼育員さんにお話を伺いました。
◇ ◇ ◇
飼育員さんに甘えるヤエヤマイシガメ 起こしてくれるのを待つ姿がかわいすぎる!
「ひっくり返ったのを助けまくると、戻され待ちするカメが完成します。(放置していると自分で起き上がります)」
そんなコメントが添えられた動画には、お腹を見せたままひっくり返るヤエヤマイシガメが映っています。手足を動かしながら、「まだかな~」と飼育員さんが元に戻してくれるのを待っているようです。
この動画がXで公開されると、2.1万件の“いいね”が集まる大反響を呼びました。リプライ(返信)には「甘えん坊さん」「戻してくれるとわかっていて待っているなんて、賢いし甘えん坊さんですね」「何しているんですか早く起こしてくださいよって目で見てきていてすごくかわいいですね~」などの声が。
また、「うちのカメもひっくり返るたびに起こしてあげていたら、じっとこっちを見つめてきて自分で起き上がらなくなっちゃいました!」「前にうちの子も起こされるのを待っていて、私がそばに行ったらバタバタし始めました」など、カメの飼い主さんから共感の声も寄せられています。
大切に育てられたヤエヤマイシガメ 飼育員さんに甘えるように!
動画に登場したヤエヤマイシガメは、イシガメ科イシガメ属。沖縄本島の南に位置する八重山諸島に生息する固有の亜種で、池沼や低湿地、小さな水路などの底が浅く砂泥質の止水や、農業用の水田などで見られる夜行性のミズガメです。
ある日、飼育員さんがふと目を向けると、ヤエヤマイシガメがひっくり返っていました。起き上がろうとしないヤエヤマイシガメを撮影しましたが、10分ほど経つと自力で元に戻っていたといいます。
飼育員さんによると、カメが「戻され待ち」を学習するには、人によく慣れたカメでも数日かかるそうです。
「この個体は特別、過保護に育ててしまったばかりに、このような振る舞いをするようになってしまいました。ただ、放っておけば自分で戻ることができ、終生飼育する予定なので、そこまで問題だとは思っていません。今回の投稿で、カメの賢さや愛らしさを知っていただけらうれしいなと思います」
飼育員さんたちからたっぷり愛情を受けて成長したヤエヤマイシガメ。これからも、微笑ましい生態をたくさん披露してほしいですね。
○取材協力:道の駅ウミガメ公園(@umigamekouen)さん
(Hint-Pot編集部)