1300年以上の歴史を持つ日本。特有の文化や自然に魅力され、訪れる外国人観光客は少なくありません。日本に留学経験を持つイタリア人女性も、そのひとりです。2度の訪日を通して感じた、日本の好きな場所とは。

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1度目は留学で、2度目は仕事で訪日

　2度の訪日経験がある、イタリア人映画監督のシルヴィア・シベリーニさん。1度目は2010年、日本の歴史や文化を学ぶために日本の大学へ留学しました。初めて来たときの感想は「やっとホームに帰ってきたと感じた」といいます。

　そして、2度目は2022年。このときは映画撮影の仕事のため、岩手県の平泉などの各地を訪れ、以前よりも日本が好きになったといいます。

　2度の訪日で、東京や千葉、京都、三重、岩手などをめぐったシルヴィアさんには、とりわけ気に入った町がいくつかあります。そのひとつが、古都・京都です。

「私は京都を愛しています。京都は、自然と街が出合っているから。静けさと美しさがあります」

　昔ながらの風情ある街並みや、現代的なビルが建つ京都。場所によって見せる表情は違いますが、街の中心には鴨川が流れ、そこかしこに自然があふれています。また、周囲を山に囲まれているため、少し足を伸ばせば緑豊かな景勝地も。自然と共生する姿に魅了されたようです。

大徳寺や龍安寺、建仁寺を見て感動

　シルヴィアさんが、京都でとくにお気に入りだというスポットは大徳寺。京都でも有数の規模を誇る禅宗寺院です。千利休や茶の湯で知られており、唐門は豪華な彫刻に彩られ、江戸初期の枯山水庭園があるなど、見どころがたっぷり。

　京都ではほかにも、龍安寺や建仁寺に足を運んだことがあるというシルヴィアさん。歴史的建造物の数々を見て、深い感銘を受けました。

「建築が日本の文化を反映しています。人間への尊厳が、そして自然との関係がわかります」

　龍安寺では、板の広間からじっくりと「石庭」を眺める観光客の姿を多く見かけます。また、建仁寺は「風神雷神図屏風」など有名な日本美術を多数保有。シルヴィアさんもきっと、心ゆくまでその美しさを堪能したことでしょう。

（Hint-Pot編集部）