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「デザインがとてもクール」 ノルウェー人青年が東京の街中で思わず撮影したものとは
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近代的なものと、歴史や伝統の融合。日本を訪れる訪日外国人から多く聞かれる、日本の魅力のひとつです。北欧デザインの本場といわれる国のひとつ、ノルウェーから日本にやってきた18歳の青年は、東京の高層ビルの間を歩いていて、ふと目にしたものに興味津々だといいます。「デザインがクール」だと感じたものとは、いったいなんだったのでしょうか。
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「日本で感動するのは、人へのリスペクトがあること」
東京スカイツリーに併設された商業施設、東京ソラマチで買い物を楽しんでいた、ノルウェー人のカスパーさん。家族と来日し、新宿や渋谷、秋葉原や浅草など、1週間かけて東京をめぐる予定だといいます。
実は、子どもの頃から日本に興味を持っていたというカスパーさんは、3年前にも日本行きの計画があったそうですが、コロナ禍のため断念。今回が念願の初来日です。
実際に日本へ来て、カスパーさんは感じ入ることが多いと話します。どんな印象を持ったのか聞くと「日本で感動するのは、人へのリスペクトがあること。電車の中で大声で話したり、音楽を大音量で聞いたりもしない。ほかの人への思いやりをすごく感じる」と、日本人の公共でのマナーの良さに驚きを覚えたようです。
「ノルウェーとはすごく違う」 東京の街中で見つけた銅像
カスパーさんが住むノルウェーといえば、日本でも人気の高い北欧デザインが有名な国のひとつ。機能性とデザイン性を兼ね備えた家具などを思い浮かべる人も多いでしょう。そんな国から日本を訪れたカスパーさんは、日本の歴史や古い建築物にも興味があるそう。
「ノルウェーとはすごく違う。街中の銅像でも、神社仏閣でも、手の込んだ細かいデザインがクール」
京都など歴史的建造物が数多くある都市だけでなく、高層ビルなどの現代建築がひしめく東京都心部でも、古式ゆかしい神社やお寺がある日本。近代的な風景に歴史と伝統が融合している姿に、感銘を覚える外国人観光客は少なくありません。
どんなものに「デザインがクール」と感じたのか、カスパーさんは印象に残ったという、大手町で撮影した1枚の写真を見せてくれました。それは多くのビルが建ち並ぶ中にある、大手濠緑地内に佇む和気清麻呂の銅像です。
和気清麻呂は、奈良時代の末期から平安時代初期に活躍した公卿。称徳天皇の時代に僧の道鏡が皇位に就こうと企てるのを、宇佐八幡の神託により阻止したことや、光仁天皇のもとで平安京の造営に尽力した人物として知られています。
日本人がなにげなく通りすぎているものにも、日本の歴史を汲み取り、その姿に思いを馳せたカスパーさん。短い滞在期間でも、さまざまな日本の文化を発見してくれそうですね。
(Hint-Pot編集部)