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インバウンドが好調な韓国 50代現地女性がすすめる 日本人におすすめの穴場スポット
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世界中からバイヤーがこぞって訪れる古美術街
古美術街は、韓国独特の小物類から、螺鈿(らでん)の細工が施された家具や古い薬棚、陶器類、地方ごとに文化の違う装飾品などが並びます。特徴を見比べながらのそぞろ歩きが楽しそうです。
たとえば、韓国料理でよく目にするスプーンのスッカラ。約100年前に作られたものは、真鍮を叩いて成形されており、味わいがあります。6000ウォン(約680円)は実用にもいいですが、ある店の女性店主は「額装してインテリアにしてもおもしろいよ」とアイデアを披露します。
古美術街は40年ほど前から営業されており、世界中のバイヤーが李王朝時代の家具や道具、陶器類などを買いに来るのだそう。日本では、ある女性タレントが訪れてYouTubeにアップしたことで知られるようになったとか。
女性誌などでも少しずつ取り上げられるようになり、小物類や家具を扱う香美堂の李龍淳(イ・ヨンスン)さんは「日本からのお客さんも来ます。家具は日本にお送りすることもできますよ」と案内してくれました。お店によっては片言の日本語を話す人がいますし、もちろんクレジットカード払いにも対応しています。フィーリングが合った大きな家具を買うというチャレンジもありかもしれません。
ソウル以外では釜山がおすすめ
ソウルのほかにも、穴場はあるのでしょうか。リゾートとして名高い済州島をはじめ、空港に近い仁川、韓国第三の都市である大邱などにも観光客の足が向いているようですが、なかでも金さんが推すのは釜山です。
「海が近くて日本の方が好きな海鮮料理もあるし、市場もあります。なにより、発展が一番目覚ましい街だと思います」
韓国の聯合ニュースによると、昨年上半期に釜山を訪れた人は56万5226人で、前年同期比で6.3倍。今後、さらに観光客が増えていく注目の都市になるかもしれません。
歴史的にも、貿易や文化などでの結びつきが強い日本と韓国。まだまだ知らない注目スポットや楽しみ方がたくさんあるようですね。
(芳賀 宏)
芳賀 宏(はが・ひろし)
千葉県出身。都内の大学卒業後、1991年に産経新聞社へ入社。産経新聞、サンケイスポーツ、夕刊フジなど社内の媒体を渡り歩き、オウム真理教事件や警視庁捜査一課などの事件取材をはじめ、プロ野球、サッカー、ラグビーなどスポーツ取材に長く従事。2019年、28年間務めた産経新聞社を早期退職。プロ野球を統括する日本野球機構(NPB)で広報を担当したのち、2021年5月から「地域おこし協力隊」として長野県立科町に移住した。