日本人の“おもてなし”精神は、世界中から称賛される特徴のひとつ。外国人観光客だけでなく日本で暮らす外国人も、そうした“おもてなし”精神を感じているようです。日本に住んで8年になるというフランス人と、遊びに来ているというその友人に話を聞いたところ、日本人の優しい人柄が印象的だと口をそろえていいます。とても感動したという、実際のエピソードを明かしてくれました。

　◇　◇　◇

日本在住の幼なじみを訪ねてきたアレックスさん　池袋でお土産を購入

　日本に住んで8年目になるという、フランス人のピエールさんとアミンさん。この日は、2人に会うため約1か月滞在する予定で日本に来たという親友のアレックスさんを池袋で案内していました。

　池袋を訪れた理由をアレックスさんに聞いたところ、池袋サンシャインシティにある「ポケモンセンターメガトウキョー」が目的地。複数あるポケモンセンターの中でも最大規模の旗艦店です。

　アレックスさんは、姪と甥に頼まれた「お土産を買いに来たんだ」と教えてくれました。ゲーム、アニメといった日本が世界に誇る文化は、フランス人の子どもたちも夢中にさせているようです。

「一度打ち解けると、信じられないくらい優しくなる」　日本人男性の親切さにびっくり

　続いて、日本在住歴が長いピエールさんとアミンさんに、日本で暮らしてみての印象を聞いてみました。するとピエールさんは、「日本人は心を開くのに時間がかかるよね。あまり自分のことを話さないし、仲良くなるのが難しいと感じることがある」と、日本人のシャイさに驚いた様子。「ただ、一度打ち解けると、信じられないくらい優しくなる」と実感した出来事があったといいます。

　ピエールさんが以前、アメリカを旅行したときのこと。ひとりの日本人男性と知り合い、同じホステルに泊まったり、食事をしたりと、行動をともにするうちにどんどんと仲良くなっていったそうです。

「別れ際に『絶対、日本に来てね！』と言われたんです。そのときは社交辞令だろうと思ったのですが、来日したときに連絡したら、自分の家の住所を教えてくれて『いつでも来て良いよ』と言ってくれたんです」

　さらに、ピエールさんが宿泊しているエリアを聞くと、おいしいレストランやおすすめの観光スポットなどをたくさん、リストアップして送ってくれたそう。ピエールさんは、日本人男性の親切な対応と“おもてなし”精神に、とても感動したといいます。

「旅行先でちょっと話して、仲良くなったからといって、ここまでのことをフランス人ならなかなかしないよ。日本人はシャイだといわれるけど、それは日本人の“本当の姿”ではないと思ったね。本当に仲良くなると、まるで家族のように迎えてくれるんだ」

「日本の“おもてなし”精神は世界一」　学校教育が関係していると考察

　アミンさんも「日本の“おもてなし”精神は世界一」だと太鼓判を押します。実はアミンさんは、日本を紹介するYouTubeチャンネル「Japania」の運営者。登録者数は21万人の人気チャンネルです。

　日本の文化に造詣が深いアミンさんは、日本人がこれほどまでに親切なのには、「学校教育が関係していると思っているんだ」と考察します。

　アミンさんよると、フランスをはじめ欧米の学校教育は「いかにベストな個人になるか、いかに一番になるか」という方針なのだそう。　一方、日本の学校教育では「どうすれば社会の一員として、他人とより良いハーモニーを奏でられるか」を重視する印象があるといいます。

　アミンさんは、「どちらが良くて、どちらが悪いとかではなくて、日本人が社会性を重んじて他人を尊重できるのは、こうした教育があるからだと思う」と持論を語りました。

　外国人を感動させる、日本人の“おもてなし”や優しさ。これからも、大事にしていきたいですね。

（Hint-Pot編集部）