昔は日本人が海外に行くと、物価の安さに驚くことがありました。ところが今は全く逆のようです。円安の恩恵をたっぷり受けるのは訪日外国人観光客。食事やレジャー費、宿泊費など、母国の物価に比べてもかなり割安に映るようです。桜を見に上野を訪れた2人組のロシア人も衝撃的な買い物をしていました。詳しい話を聞きました。

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「モスクワではとても高いと思います」　大満足の日本旅行

　ナタリアさん、ミリアナさんはモスクワから来日した観光客です。上野公園に桜を見にやってきました。

　初来日にもかかわらず、「日本はとても美しいです」と気に入った様子。「美しい人々、美しい建物……、そして食事がとてもおいしいです」。東京のほか、大阪や静岡を回るスケジュールを立てていました。

　3月下旬から4月初旬にかけて、多くの外国人が桜を見るために日本に滞在します。今年は開花が遅れたため、満開は4月になってからでしたが、3月下旬から都内の桜の名所では海外からのツアー客がひっきりなしに訪れていました。

　中には着物をレンタルして花見を楽しむ外国人の姿も目立ちます。日本人になりきり、和の雰囲気や風情を味わうのはとても気持ちのいいものなのでしょうね。

　ナタリアさん、ミリアナさんもあでやかな着物姿でした。ブロンドヘアに黄色やピンクのカラーがお似合いです。

　しかし、この着物はレンタルではありませんでした。

「中野ブロードウェイで買いました。モスクワに持って帰ります」

　ミリアナさんは「新世紀エヴァンゲリオン」渚カヲルの大ファン。ほかにも、「NARUTO」や「ワンピース」、ジブリ映画など日本のアニメが大好きです。秋葉原と並び、オタクの聖地として知られる中野ブロードウェイ。店舗を回り、お土産を探しているうちに目に留まったのが、この着物でした。

　驚くのはその価格です。

「1200円でした。とても安いですね」

　もちろん、晴れ着で着るような本格的なクオリティーではありません。しかし、短期間の旅行を楽しむ上では十分なようです。簡易ながら細い帯もついており、撮影の際に気軽にバッグから出し入れして使用していました。同じクオリティーの着物でも、「モスクワではとても高いと思います。2万円くらいだと思います」と、大満足の様子でした。

　東京では「毎日、日本食を食べています」と食事も満喫。寿司、ラーメンなどロシアとは異なる食文化を堪能したそうです。

　大阪や静岡でもきっと着物は大活躍。いい思い出がたくさんできるといいですね。

（Hint-Pot編集部／クロスメディアチーム）