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パリから田舎町への引っ越しが転機に 自分を出せるようになったYouTuberを変えたものとは
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YouTubeを通して自身に起きた意外な変化
始めたばかりの頃の動画には、今と違い、さわさん自身は映っていません。友人同士のコミュニティでさえ、自分の顔を出すのが苦手だったさわさん。しかし、それが自身の「生きづらさにつながっているような気がして……。多くの人に見られても、どういう発言をしても私は平気だっていう自分でいたほうが、この先ずっと生きやすいと思った」と吹っ切れたといいます。
また、知り合いに遭遇する可能性が高いパリよりも、田舎町のほうが外で声をかけられることはほとんどないため、「これを機に、今まで自分がやらなさそうだったことをやってみよう」と思うようになったとも。
そんなさわさんに対し、夫のエルワンさんは当初「なんかやっているな」くらいの認識で、あまり興味を示していなかったそうですが、しだいに動画にも登場するように。「夫は動画に出るだけですが、すごく楽しんでやっているみたいです」との言葉通り、現在では、エルワンさんは同YouTubeチャンネルに欠かせない存在です。
日本から届いた国際便の開封や、フランスのスーパーマーケットでの買い物、フランスで作る日本の料理など、よりリアルな日常を収めたコンテンツはすべてさわさんの手作り。「動画にしたらおもしろく観てもらえるかな」という視点で、企画を考えているそうです。
「最近の企画でいえば、カレーパンとかチーズパンとかは、私がその時期にパン作りにハマり出していて。次、何を作ろうかなって考えたときにカレーパンを作りたいと思って動画にしたコンテンツです。なので、本当に普段生活しているなかで『今度あれやりたい』『今度出かける予定があるからお弁当を作って動画に撮ろう』という感じで考えていますね」
会社員としての本業とYouTuberとしての活動。比重はそのときどきで変わるそうですが、週に1本配信をベースに活動を続けているさわさん。自然が美しい田舎町は、これからが新緑の季節に。「自然がきれいな時期になるので、外に出かける動画を増やしていきたい」と意気込みます。
YouTubeを始めて3年目。変わったのは、自分をさらけ出せるようになったこと。「自分が感じたこと、思ったことを、きちんと言葉にして出していいんだ」と、自分に自信がなかったことで苦手としてきたことが、今では少しできるようになったといいます。それがさわさんにとって、一番大きな変化になっているようです。
北海道札幌市出身。慶應義塾大学在学中、第二外国語としてフランス語を勉強し、フランスの文化に興味を持ち始める。フランス語学習のために活用していた交流サイトで、のちに夫となるエルワンさんと出会い、結婚。大学卒業後は日本で会社員として働いていたが、9年前にフランスへ移住。パリから田舎町への引っ越しを機に、自身のYoutubeチャンネル「さわ フランス暮らし- Sawa France」で夫と娘との日常生活を配信している。
(Hint-Pot編集部・出口 夏奈子)