海外ニュース
「曖昧すぎてはっきりしないモヤモヤ」 日本人YouTuberが戸惑ったフランス人独特の感覚とは
公開日: / 更新日:
フランス人の夫と日本で出会い、結婚。9前にフランスに引っ越し、現在は会社員として働きながら、フランスの田舎町で暮らす日常を自身のYouTubeチャンネル「さわ フランス暮らし- Sawa France」で配信する「さわ」さんこと河野佐和子さん。フランス語も堪能で、夫のエルワンさんとはフランス語で会話する姿が動画で見られますが、そもそもどうやってフランス語を取得したのでしょうか。また、夫・エルワンさんとの出会いについても伺いました。
◇ ◇ ◇
フランスとの出合いは学生時代の第二外国語
北海道出身のさわさんは、大学進学と同時に上京しました。外国語に力を入れている大学で、さわさんが第二外国語に選んだのがフランス語でした。その理由は、オリエンテーション時に登場した「フランス語の先生がおもしろかったから」。ちょうどその頃、国際機関で働くことに興味を持っていたこともあり、フランス語を学ぶことになりました。
フランス語の授業は週に4回。宿題もかなり多く、さらに先生から教えてもらったフランス映画を積極的に観るようになったことで、毎日何かしらフランス語に触れている状況だったと振り返ります。そしてしだいに、フランスの文化に触れる機会も増えていったそうです。そんななか出会ったのが、夫となるエルワンさんでした。
「フランス語の先生が、やはりフランス語の取得には実際にフランス人とたくさん話すことが大事だということで、ペンパルをおすすめしてくださったんです。当時、先生から教えてもらった交流サイトのようなところがあって、そこにいたのがエルワンだったんです」
交流サイトでは、フランス人の複数の友人ができたさわさん。なかでも気が合ったのがエルワンさんでした。日本が好きで来日するというので、個人的にメッセージのやりとりが続き「会おうか」という話に。やがて交際が始まり、日本で結婚したそうです。
夫とのコミュニケーションを通して感じるフランス人の性格
エルワンさんとは「大きなけんかはしたことがない」というさわさん。それでも、言語が異なることによるフラストレーションはあったといいます。
「夫は、わからないことがあると、『Je ne sais pas.(ジュヌセパ)』(日本語で『わからない』という意味)って言って、『今はわからないからあとで考えよう』という言葉を以前はよく使っていたんです。そうすると、ちょっとした日々の予定が立てられないんです。たとえば『週末は何する?』と聞くと『ちょっとわからない』ってなるし、『何時ぐらいにする?』と聞いても『あとで決めよう』って言われるんです」
さわさん自身、家族や日本人の友人からは「けっこう大ざっぱなタイプ」と言われてきたそうですが、そんなさわさんでさえ、フランス人と会話すると「いろいろと曖昧すぎて、はっきりしないモヤモヤが気になる」ことが多かったといいます。
「夫の中では、たとえば『今じゃないから午後だよね』というのが感覚的にあるそうなんです。それで午後になると突然、『じゃあ、行こうか』って言われることがあって。でも、私からしたら『さっきわかんないって言ったじゃん』って思ってしまうわけです」
ただ、さわさんいわく、フランス人同士だとその感覚が近いようで、あまり大きくはずれることはないそうです。さわさんも夫と一緒に過ごすうちに、少しずつその感覚がわかるようになってきたといいます。