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日本の席取り方法が海外ではあり得ない理由とは 自転車盗難や強盗に遭遇した友人 日本人女性の驚きの体験談

公開日:  /  更新日:

著者:Moyo

イギリスのカフェ。ホッとひと息をつきたいものだけれど…【写真:Moyo】
イギリスのカフェ。ホッとひと息をつきたいものだけれど…【写真:Moyo】

 世界的に見ても、治安が良い日本。同じ感覚のまま海外旅行をしたり、暮らし始めたりしたら、危険な目に遭う可能性があります。ひょんなことからイギリスに移住、就職し、海外在住歴7年を超えたMoyoさんが、外国暮らしのリアルを綴るこの連載。第28回は、ロンドン生活で身近に起きた犯罪についてです。

 ◇ ◇ ◇

気を緩められないカフェ

 海外のカフェなどでスマートフォンやノートパソコン、バッグを置いて離席することはありえない、とよくいわれますがこれは本当です。

 ある友人は会社のランチ休憩でカフェを訪れた際、テーブルの下に少し荷物を置けるスペースがあったので、そこにショルダーバッグをぽんっと置いて、同僚との会話を楽しんでいました。その友人は基本的に慎重な性格でしたが、テーブルが一つひとつ離れた配置だったことに安心し、誰かが盗みに近寄ってきてもわかると思ったそうです。

 ですが、いざ帰ろうと席を立ち上がるとバッグがないことに気づき大慌て。スマホはかろうじてテーブルの上で自分が握りしめていたため無事だったものの、バッグのなかにはお財布のほかに、家の鍵や会社のIDカードなど何もかもが入っていました。

 盗んだ犯人が悪いことに変わりありませんが、少し気が緩んでしまった自分のミスに茫然自失として、彼女はしばらくショックから立ち直ることができませんでした。

 しかし数日後、突然見知らぬ番号から連絡が。カフェから少し離れた住居地のゴミ箱に、彼女のバッグが不自然に捨てられていたのです。それを見つけた人が、残されていた持ち物から彼女の身元を調べて連絡してくれました。

 現金などはしっかり盗まれていましたが、足がつかないようにそのほかのものはほとんど戻ってきたため、彼女の気持ちも少し落ち着きました。

 日本ではバッグなどを置いて席をとってから注文しに行ったり、トイレのために離席したりする人が多いですが、海外では目を離した隙に何が起こるかわからないので絶対にやめましょう。隣に座っている人にお願いして荷物を見ていてもらうということもできますが、保証はありません。席取りにはハンカチやノートなどを代わりに使い、貴重品は肌身離さず持っているほうが安全です。