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「謝礼」の文字が「謝れ」に見える?「その線引きを知りたい」 不思議な“境界線”に驚嘆
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「謝礼」という字を崩して書いていくと、まさかの言葉に変わってしまう――。そんなユニークな投稿がX(ツイッター)で大きな注目を集めました。「礼」の字がだんだん変化し、なんと「謝れ」に見えるように。そんな不思議な“境界線”が示されたのです。字を書くことを追求している投稿者に詳しくお聞きしました。
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「『礼』の字をどのくらい崩した段階で『謝れ』に見えてくるのか」
アルファベットのAからFまで記号が振られている文字。Aは確実に「謝礼」と読めますが、特に「礼」の字が微妙に崩れていき、最後のFは「謝れ」と書いているように見えます。
「【考察】
「謝礼」と「謝れ」の境界線」
閲覧者にこう意味深に投げかけたのは、みぃ楽器(@3ga9nock)さんです。本業は事務職ながら、字を個人的に研究。「専門家というほどではありませんが、古い文字や書写教育について勉強はしてきました。古典古筆を基本にした正しく美しい字が好みです」と言います。
独創的な発想。投稿のきっかけについて、「以前、オススメか何かで流れてきた面白い画像で、『もらった「謝礼」の袋の文字が「謝れ」に見えてビックリした』といった内容のツイートを見ました。流し読みなので、どなたのツイートかは覚えていません。自分は書をたしなむ者ですので、『礼』の字をどのくらい崩した段階で『謝れ』に見えてくるのか、そのグラデーションを表したらさまざまな意見が聞けるのでは? と考えました」と教えてくれました。
境界線を探りたいという知的好奇心に駆られたそうで、「これは書をやっている人のあるあるだと思うのですが、つい自分は読めるからと字を崩して書きがちなので、その線引きを知りたいというのもあり、『境界』との視点に至りました。ただ本当に境界を探りたいということより、『真面目な字でふざけたら面白いかも』という部分が大きいです」。遊び心もあったのですね。
見れば見るほど面白い「謝礼と謝れ」の文字変化。投稿は約2.3万件の“いいね”を集め、驚きと反響を呼びました。今回、境界線が導き出されましたが、人によって、境界線の捉え方はさまざまです。「これだったら E 辺りで謝れに見えてきますね」「Dは確実に謝れ Cはかなり微妙ですね」「Bからすでに怪しいな」「一応全部謝礼だね」など、数多くの意見が寄せられています。
みぃ楽器さんは「大反響かどうか、、今のところ2万超のいいねや、たくさんのコメントをいただけたことは初めてのことですが、驚きというよりも、本当にありがたくうれしく思っております。評価されている数(いいね)よりも、書をしない方にも『文字・書』に興味を持っていただけたことがうれしいと感じているかもしれません」と感想を口にします。
さらに、専門的な解説をしてくれました。「ちなみに書道的な話ですが、『謝』は楷書からだんだん強めの行書に 『礼』は楷書からだんだん草仮名(※草書とは別)へ と2字崩しのベクトルが違うものを寄せたので、中には違和感を覚えた人もいるようですが、それが人によってその境界線が違うという面白い反応をいただけたのだと思います」とのことです。
ちなみに、みぃ楽器さんは反響を受けて、「謝」の文字も同じように崩してバランスが合うように調整した文字の写真についても投稿しています。
飽くなき文字への情熱。文字を書いたり、きれいに書かれた文字を眺めたりと、楽しみ方はたくさんあります。みぃ楽器さんは「書き文字はさまざまな書風や好みの差があるので、考え方の違いが出てくるのは当然なことです。それが今回の多様な意見にもなりました。私はどこの会派にも属さず、なるべく偏り(クセ)なく『誰か見ても美しい文字』を研究しているので、この投稿で文字に興味を持たれた方はアカウントの字を見ていただきたいですし、これからも広い視野を持って書を続けていきたいと思っています」とメッセージを寄せています。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)