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「目からウロコ」 目薬を1滴ずつ出す方法に驚き 目からあふれたときはどうすればいい?
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身近な薬のひとつである点眼薬(以下、目薬)。側面をぐっと押したらたくさん出てきてしまうなど、意外に扱いが難しいことがあります。実は、押す場所を変えるだけで格段に使いやすくなるそう。目薬がゆっくりと1滴ずつ出てくる方法が、X(ツイッター)で大きな話題になっています。投稿者のドクターK@眼科医パパ(@doctorK1991)さんに詳しいお話を伺いました。
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おすすめの持ち方2種類を動画で紹介
目薬を差すときに思いのほか薬が出てきてしまって、目からあふれ出したり、鼻やのどに流れ込んで、文字通り苦い思いをしたりしたことがある人は多いでしょう。実は、押す場所を変えることで出しすぎを防げるといいます。
その場所とは、目薬の底部分。ドクターKさんは、おすすめの持ち方を動画でわかりやすく紹介しています。
1つ目は、親指と中指、薬指で目薬の側面を挟み、人差し指で底を押す持ち方。自分自身に点眼するときも持ちやすそうです。
2つ目は、力が入りにくかったり、子どもなどほかの人に点眼してあげたりするときに役立つ持ち方です。逆手にし、人差し指と中指で目薬を挟んで、親指で底を押します。容器によってできないものもありますが、病院で処方される目薬の多くは、こうすることでゆっくりと1滴だけ出てくるようになります。
投稿は反響を呼び、1.5万件もの“いいね”が。リプライ(返信)には「し、知らなかったです!」「目からウロコ」「これを知ってから、子どもに目薬を入れるのが楽になりました」「毎日、目薬を差さなければいけないので、これを知っているのと知らないのでは大きい違いです」など、驚きの声があふれました。
「何滴も使うことで副作用が増えてしまうおそれが」
ドクターKさんによると、この方法は薬剤師さんから教わったそう。目薬を1滴だけ差すことにはさまざまなメリットがあるため、ドクターKさんはこの差し方をたびたび紹介しています。
「目薬を出しすぎてしまうのは、もったいないこともそうですが、何滴も使うことで副作用が増えてしまうおそれがあるためです。たとえば、目の周りに残った目薬はアレルギーなどの原因になることが。ついてしまった場合は、顔を洗うと安心です」
たくさん目薬を入れたほうが薬が浸透して効果が高まるのではないかと思いがちですが、目からあふれ出てしまうため、効果は変わらないそうです。この方法が広まっていない理由はわからないそうですが、ドクターKさんの投稿がきっかけで服薬指導に入れている薬局もあるのだとか。「目薬の減りが早く、処方量が多い場合は、こちらからの問いかけも必要だと思います」とドクターKさんは言います。
ちなみに、目薬を正しく使えている人は半分以下ともいわれているそう。正しい点眼方法をおさらいしましょう。
○正しい点眼方法
1. 手をよく洗い、清潔にする。振り混ぜる注意書きがあるものは、よく振っておく
2. 天井を向いて、目薬を持っていないほうの手で目を開き、薬を入れる。目薬の先が目やまつ毛などにつかないように注意する
3. 目を静かに閉じ、目頭を押さえて1~2分そのままの状態でいる。あふれた薬は、ティッシュなどで拭き取る
薬の成分を長くとどめて効果を発揮させ、副作用が出ないようにするためにも、正しい使い方を心がけたいですね。
(Hint-Pot編集部)