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「猫が顔を洗うと雨が降る」というのはなぜ? 猫と天気にまつわる言い伝え
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猫がよく寝ている日も雨? 狩猟本能に理由が
「猫がよく寝ている日は雨が降る」といわれるのは、猫の狩猟本能に由来します。猫は、もともと捕獲した小動物を主な食糧としていました。雨が降る日に狩りに出ても、獲物は外にいません。そのことを本能的に知っている猫は、雨の予兆を感じると体力を温存するために寝ると考えられたことが関係しています。
また、猫の毛は水分を吸い込みやすく、雨で体が冷えてしまいます。それを避けるために雨が降りそうな日は出かけず、安全な場所でじっとしている様子から「猫がよく寝ている日は雨」の言い伝えにつながったようです。
「猫の目天気」とはどんな意味?
このほか、猫にまつわる天気の言葉として「猫の目天気」があります。晴れたり、雨が降ったりと、目まぐるしく変わる天気を指す言葉です。
これは、猫の目が明るさによって変わることに由来しています。猫の瞳は、明るいところでは狭くなり、暗いところでは大きくなるなどして見た目が変わります。このことから、晴れたり、雨が降ったり、大気の状態が不安定でコロコロと変わりやすい空模様を、猫の目にたとえて「猫の目天気」というそうです。
もうすぐ梅雨シーズンが本格化。近年は、温暖化などの影響で豪雨や猛暑など異常気象が起こりやすく、昔とは天候が異なることも多いですが、身近に猫がいるのであれば、仕草と天気との関係をぜひ確認してみてください。
(鶴丸 和子)
鶴丸 和子(つるまる・かずこ)
和文化・暦研究家。留学先の英国で、社会言語・文化学を学んだのをきっかけに“逆輸入”で日本文化の豊かさを再認識。習わしや食事、季節に寄り添う心、言葉の奥ゆかしさなど和の文化に詰まった古の知恵を、今の暮らしに取り入れる秘訣を発信。
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