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特定外来のカミキリムシの脅威 食い荒らされた樹木、驚きの姿とは 奨励金やグッズを配布する自治体も

公開日:  /  更新日:

著者:こばやし なつみ

赤い“クビ”とツヤのある黒い体が特徴のクビアカツヤカミキリ【写真提供:茨城県生物多様性センター】
赤い“クビ”とツヤのある黒い体が特徴のクビアカツヤカミキリ【写真提供:茨城県生物多様性センター】

 夏本番はもうすぐ。昆虫好きな子どもたちにとって、待ちに待ったシーズンが近づいています。この夏、お目当ての昆虫を探すなかで、見たことがない模様の体をしたカミキリムシを見つけたら? それは、日本の桜や梅の木々が脅威にさらされている外来生物・クビアカツヤカミキリかもしれません。

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茨城県では奨励金やグッズを用意! 桜や梅の木を枯らす外来生物の脅威

桜、梅、桃など、バラ科樹木の食害が相次いでいる(写真はイメージ)【写真:写真AC】
桜、梅、桃など、バラ科樹木の食害が相次いでいる(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 カミキリムシといえば、ぴょんと長く伸びた触覚が特徴的で、夏にカブトムシやクワガタムシなどと並んで採集できる、身近な甲虫類の昆虫のひとつ。よく見かけるのはゴマダラカミキリという種類ですが、桜や桃、梅の木を枯らしてしまう特定外来生物・クビアカツヤカミキリによる被害が近年、全国的に拡大しています。

 日本では、2012年に愛知県で最初の被害が確認されて以降、2023年1月時点で、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、愛知県、三重県、大阪県、奈良県、和歌山県、徳島県、兵庫県の13都府県で本種の被害が確認されています(※)。

東京都が公開している啓発ポスター【画像提供:東京都環境局】
東京都が公開している啓発ポスター【画像提供:東京都環境局】

 成虫の活動時期が6月から8月ということで、各自治体でも発見した際の対応などの呼びかけが始まっています。

茨城県では、退治した成虫を持ち込むと先着で限定グッズがもらえる【写真提供:茨城県生物多様性センター】
茨城県では、退治した成虫を持ち込むと先着で限定グッズがもらえる【写真提供:茨城県生物多様性センター】

 被害がすでに確認されている茨城県では、小学生以上の県民を対象に「いばらきカミキリみっけ隊」を5月から広く募集開始しています。退治した成虫10匹を対象の市町村の窓口に持ち込むと、500円分のプリペイドカードによる奨励金と交換。さらに、1匹からでも限定グッズのプレゼントを用意しているといいます(※)。繁殖力の高い外来種による被害を、いち早く食い止めたい自治体の危機感がうかがえます。

※茨城県による本取り組みは、特定外来生物・ツヤハダゴマダラカミキリも対象内です。