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身近に咲く花にも毒が 誤って摂取すると嘔吐や痙攣などの症状が出る恐れも 気をつけたい植物を聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:のなか りえこ

ガーデニングで注意したい植物

 家庭の庭でよく育てられている植物のなかにも注意が必要なものがあります。観賞用として楽しむものですが、野菜など食用のものの近くで栽培していたことから、一緒に採取して誤って食べてしまう恐れもあるようです。

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○スイセン

スイセンは葉がニラと間違われることも(写真はイメージ)【写真:写真AC】
スイセンは葉がニラと間違われることも(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 品種によって12月頃から4月頃と開花時期が異なりますが、秋から春が成長期で、夏は休眠期で葉も枯れます。長い緑色の葉がニラと似ており、誤って食さないようにという注意喚起を目にしたこともあるでしょう。ニラの葉は断面が平らですが、スイセンの葉はV字。また、ニラには独特な臭いがありますが、スイセンの葉にはありません。ニラだけでなく、小ネギに似たノビルやタマネギと間違うケースもあります。

 スイセンは全草が有毒で、とくに、葉が変化した鱗茎に毒成分が多く含まれています。中毒症状として、嘔吐や下痢、頭痛、発汗、昏睡などがみられることも。

○アジサイ

梅雨時期を彩るアジサイ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
梅雨時期を彩るアジサイ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 色が豊富で、品種も多いのが特徴。梅雨時期の代表的な存在で、街中で見かけることもありますよね。一般的に花だといわれている部分は「装飾花」といわれ、花ではなく、葉が変形したがくです。

 毒性成分については明らかにされていません。また、品種によっては毒性が検出されないこともあるようですが、過去には、飲食店で料理に添えられた装飾用のアジサイの葉を食し、中毒症状を起こしたという報告もありました。症状としては、嘔吐やめまい、顔面紅潮など。料理に添えられていても食べないよう、注意喚起されています。

○ニチニチソウ

夏時期も花を咲かせるニチニチソウ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
夏時期も花を咲かせるニチニチソウ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 5~11月頃にかけて咲く、キョウチクトウ科の一年草。白や赤、ピンク、紫など色鮮やかな花を咲かせます。暑さと日差しに強く、夏の時期でも花壇を彩ることも多いです。

 初心者でも育てやすい丈夫な植物として知られていますが、全体に毒があります。誤って摂取した場合には、嘔吐やしびれなどの症状を起こすことも。触れたらよく手を洗い、間違っても口にしないようにしま注意しましょう。

○イソトマ

かわいらしい花が咲くイソトマ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
かわいらしい花が咲くイソトマ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 5~10月頃までが開花期で、淡い色の小さな星型の花が咲きます。かわいらしい見た目から、ガーデニングで人気の植物のひとつです。

 茎を切ると出てくる白い液体に毒があり、皮膚につくとかぶれることがあります。作業をする際には園芸用の手袋を着用するなどして、素手で触らないよう注意しましょう。

○ブルースター

星のような花弁が特徴的なブルースター(写真はイメージ)【写真:写真AC】
星のような花弁が特徴的なブルースター(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 5~10月が開花期。咲き始めは淡い色で徐々に青みが強まり、最後にはピンクを帯びた色になります。5枚の花弁が星にように見えるのが特徴。切り花としても人気です。

 茎を切ったときに白い樹液が出て、触れるとかぶれる恐れがあります。もし皮膚についてしまった場合は、すぐに水で洗い流しましょう。

(Hint-Pot編集部)

のなか りえこ

フラワー&グリーンコーディネーター。インテリア商材を扱う仕事から花の世界へ。現在はフリーで活動中。花と植物に関する提案・制作(装花・装飾・植栽など)を中心に行う。
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