仕事・人生
初年度の売り上げ「ゼロ」 窮地の中でも女性社長がモチベーションを保つことができたワケ
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自社開発から受託開発へ切り替えることで乗り越えた危機
1年間で開発したアプリは3つ。観光地を訪れた際に使うと便利な観光系のアプリでしたが、2年目の売り上げは数百円程度でした。
「そもそも、やり方が間違っているのかもしれない」
そう考えた西さんは、柔軟に対応。もともと自分たちでアプリを開発したいという思いから立ち上げた会社でしたが、受託でのアプリ開発に切り替えたといいます。
アプリを制作したい企業からの依頼を受けて、内容をヒアリングし、希望に沿ったアプリを開発して納品する。ビジネスを変えることで、「自分たちが食べていけるくらいにはなった」そうで、売り上げを次の営業資金に充てながら、次から次へと受注してはアプリを開発していきました。
起業から6年 今後も夢に向かって着実に進む
気がつけば、起業から6年。現在は事業が安定し、社員数も増加しました。余裕が出ると、よみがえってくるのは、起業当時の思いでした。
「やっぱり自分たちのアプリを作りたいと思っているんです。起業当初から自社サービスをやりたい思いがあったので、もちろんこれまで通り、受託は続けていきますが、今後はもっと自社サービスにもしっかり力を入れていきたい」
見据える未来は、4年後の株式上場。「叶えたい思いや、課題感があるので」とまだまだ高いモチベーションを保ったまま。未来はわからないからこそ、「一歩一歩、着実に歩んでいくしかないのかな」といいます。
西さんはこれからも夢を追いかけ続けます。
大学生のときに父親が連帯保証人となった借金のために、1年間の休学の末に大学を退学。アルバイトをしていたウェブ制作会社に正社員として入社し、デザインの仕事に従事。26歳のときに独立し、仲間たちと一緒に立ち上げたアプリ開発会社は初年度、売り上げ「ゼロ」という窮地に陥ったが、受託開発を増やすことで会社を軌道に乗せることに成功。現在は、受託開発を行いながら、起業当時の「自社サービスのアプリを開発したい」という夢を実現している。
(Hint-Pot編集部・出口 夏奈子)