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どうぶつ

私財を投じて保護猫活動する小児科医 現在お世話している猫50匹以上 23年で180匹超を保護

公開日:  /  更新日:

著者:峯田 淳

「ずっと猫のために働いているようなものですね」

4棟を猫が行き来できるよう庭にも、つなげている部分が【写真提供:林かおる】
4棟を猫が行き来できるよう庭にも、つなげている部分が【写真提供:林かおる】

 4棟は家と家を行き来でき、庭などでもつながっています。猫は小さな隙間からでも脱走するし、ちょっと目を離した隙に逃げるかもしれないので、いくつもある出入り口は閉め切って、各棟を行き来する出入り口も二重にガードして脱走を防いでいます。

 林先生は今後の保護猫活動のために近くに土地も購入し、5階建てのビルが完成したばかりです。譲渡会などに充てる予定とのことです。

 家の中を案内してもらいましたが、すぐに逃げてしまうか、隠れてしまう猫も多く、あまり写真を撮ることができません。

「50匹はほとんど成猫です。人を見たら逃げる猫(こ)が多く、人に懐くのは半分くらいかな。抱っこできるのはその半分、あとは触われるけど、隠れてしまう猫です。“奇跡の猫”の五郎丸も保護した猫の子どもです」

 気ままなようで、ストレスを感じながら生きている猫も多いので、壁に穴を開け、ほかの部屋と行き来できるようにし、3次元の空中の施設やジャングルジムのような部屋を作り、自由に遊べるようにしています。

ジャングルジムのように上り下りできる場所も【写真:峯田淳】
ジャングルジムのように上り下りできる場所も【写真:峯田淳】

「ジャングルジムは設計からやってもらいました。空中施設の費用、入り口を二重にする費用など、全部合わせると何百万円もかかっています」

 また、ごはん代と病院の費用は毎月200万円かかるとのこと。

「開業して23年。その当時からいる猫もいます。猫は病気もしますから、病院代もバカになりません。腎臓や肝臓をサポートする特別なエサが必要な猫もいます。獣医さんで売っているようなフードは高いですからね。ずっと猫のために働いているようなものですね」