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生後2日で母を亡くした子犬を託したのは意外な親子 保護施設の試みに感動の声「とても美しい物語」【米】
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動物保護施設で誕生した2匹の子犬。ところが、母犬は子どもたちを生んですぐに虹の橋へと旅立ってしまいました。子犬たちに生きる希望を与えたいと考えた施設職員は、思いもよらない親子と子犬を一緒にすることを思いつきます。子犬たちはその後、どうなったのでしょうか。動物たちの種を越えた愛情物語が、アメリカで注目を集めています。
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生後8か月の猫が子犬を育てることに
話題になった2匹の子犬が産まれたのは、アメリカ・テキサス州バーノンにあるウィルバガー動物愛護協会です。同施設は約2か月前に、妊娠している野良犬を保護。その3週間後に生まれたのが、2匹のオスの子犬「イン」と「ヤン」でした。
同施設の職員であるスージー・ストライトさんによると、母犬は出産してからも元気で、献身的にインとヤンの世話をしていました。しかし、出産から2日後、母犬は容体が急変し天国へ。その原因はわかっていないといいます。残されたインとヤンは、職員たちが哺乳瓶でミルクをあげるなどして面倒を見ることになりました。
母犬が亡くなってから数日後、同施設に生後8か月の母猫「ジュリー」と、その子どもで生後1週間の「アーサ」がやってきました。母犬を亡くしたインとヤンに、なんとか生き残る希望を与えたいと考えていた職員たちは、これをチャンスだととらえます。ジュリーが、アーサと同じようにインとヤンも育てるようになるのではと考えたのです。
「本物の母親がいれば、哺乳瓶で育てるよりも子犬たちが生き延びる可能性が高くなる」と、スージーさんは思ったといいます。また、猫は自分の子ども以外の赤ちゃんの面倒を見るのがとても上手なため、試してみようと考えました。
このアイデアは成功し、ジュリーはインとヤンを自分の家族として受け入れました。そして、同施設はフェイスブックでその様子を公開。ジュリーが犬小屋でアーサ、イン、ヤンを一生懸命に世話しています。
投稿のコメント欄には「なんて素晴らしい。あなたとジュリーに神のご加護を」「すごいな。とても美しい物語」などの声が寄せました。
スージーさんは地元テレビ局KFDX-TVのインタビューで、ジュリーは「本当に本当にいいお母さんで、子犬たちが生きていくために必要なことに順応し、素晴らしい仕事をした」と語っています。
ジュリーとアーサ、そしてインとヤンが、これからも穏やかで幸せな時間を過ごせるようにと、願わずにはいられません。
(Hint-Pot編集部)