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「普通に怖いやつ」 サンダルがエスカレーターに巻き込まれる事故 経産省が再現映像で注意喚起
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クッション性が高く、履き心地の良い樹脂製のサンダル。足を保護しながら快適に過ごせるとあって、子どもに履かせている人も多いでしょう。しかし、思わぬ事故につながることが。【経済産業省】リコール・製品事故情報(製品事故対策室)の公式X(ツイッター)アカウント(@kochijiko)は、エスカレーターでサンダルが巻き込まれる事故について注意を呼びかけています。
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「サンダルを履く方も増えてきたのでは?」
夏休みに入り、家族でお出かけをする機会が増える季節。そこで気をつけたいのが、商業施設や駅構内などにあるエスカレーターです。
経済産業省 産業保安グループ 製品安全課 製品事故対策室は、「暑くなってきてサンダルを履く方も増えてきたのでは? 夏になると履きたくなるサンダルにも、事故につながる危険性があるんです」と注意を促しました。投稿には、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)による「樹脂製サンダルがエスカレーターに巻き込まれた事故の再現映像」が添えられています。
動画ではまず、子ども用の黄色い樹脂製サンダルを、動いているエスカレーターのスカートガード(側面)近くに置きました。すると、あっという間にステップとスカートガードの隙間へサンダルが巻き込まれてしまいます。
続いて、上りエスカレーターの最上部付近。階段状になっていたステップがフラットになる瞬間、黄色い線の上に置かれた赤い樹脂製サンダルが、上段との隙間へ瞬時に巻き込まれてしまいました。
エスカレーターを安全に利用するには、「ステップ端部の黄色い線を踏まないように」することが鉄則です。黄色い線の上に足をのせていると、再現映像のように巻き込まれて思わぬけがをするおそれが。子どもが黄色い線の内側に立っているかよく確認し、側面に寄りかかるなどしないよう注意しましょう。
エスカレーターに靴が巻き込まれる事故 「サンダル」が98.5%
NITEは、2007年8月に樹脂製サンダルがエスカレーターに巻き込まれ、履いていた子どもが足の指を骨折する重大事故が発生したことを受け、翌年5月に「サンダルのエスカレーター巻き込まれ事故に関する調査(製品安全テスト)」を実施しました。「樹脂製サンダル」「ビーチサンダル」「長靴」「ズック」の4種類の22銘柄、サイズ別も交えて延べ26足で実験を行ったほか、過去の事故についても分析しています。
NITEに報告された合計66件のエスカレーター巻き込まれ事故のうち、巻き込まれた履き物の種類別分類は「サンダル」が65件で98.5%、「長靴」1件で1.5%。巻き込まれたサンダルの構造別分類では、「甲部分が覆われたタイプ」が33件で50.8%と半数を超えていました。
今回、紹介された再現映像を掲載しているNITEのウェブサイトでは、「樹脂製サンダルの材質は、『滑りにくい』『やわらかい』『伸びやすい』性質を併せ持つ」とし、エスカレーターの乗り方との相互作用で、巻き込まれる事故が起きたと解説しています。
身近なエスカレーターで起きる事故映像に、リプライ(返信)や引用リポストでは「怖い とくに子どもとか注意ですね」「意外と挟まるもんなんだな」「普通に怖いやつだ……」などの声が上がっています。
(Hint-Pot編集部)