Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

話題

「言葉が出ません」 リアルすぎるお盆の精霊馬 クオリティの高さに称賛殺到

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

キュウリは馬に、ナスは牛に見立てている精霊馬(写真はイメージ)【写真:写真AC】
キュウリは馬に、ナスは牛に見立てている精霊馬(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 お盆時期になると、毎年X(ツイッター)で話題になるのが、驚くほど凝った「精霊馬」です。ご先祖様が快適に帰ってこられるように現代的なアレンジをしたものや、キュウリやナス以外の食材を使ったユニークなものまで、さまざま登場します。今回紹介するのは、1.2万件もの“いいね”を集めた、乗り心地が良さそうな家紋入りの馬車タイプ。投稿者のさくらこ(@http_39chan)さんに詳しいお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

リアルすぎる馬と牛にびっくり

 精霊馬とは、盆棚に供えられるお盆の飾りのひとつです。宗派や地域などによって異なりますが、一般的にはキュウリとナスを使用し、麻の茎の皮を剥いだオガラや割り箸などで足を作ります。

 亡くなった人やご先祖様が家へ戻る際に使う乗り物で、キュウリで作ったものは足が速い馬に見立てており、これには早く来てほしいという意味があります。そして、ナスで作ったものはゆっくりと歩く牛を表し、お盆の終わりにあの世へ帰るときはゆっくりと戻ってほしいという願いが込められているといわれています。

 3年連続でこの精霊馬作りをしているさくらこさんは今年、「王道精霊馬を用意しました!」とコメントを添えて、1枚の写真をXに投稿しました。

 そこには、馬車を引く馬と牛の精霊馬が写っています。キュウリで作った馬は、とてもスマート。顔や足も同素材でリアルに作られており、見るからに足が速そうです。一方、ナスで作った牛は、顔や足にヘタの部分が使われ、どっしりとしたフォルムがしっかり再現されています。

 そんな馬と牛が引いているのが、冬瓜やレンコンを使った馬車。ご先祖様が乗る本体部分には、極楽浄土のハスの花が彫られています。その後ろに連なった荷馬車は家紋入り。ミニトマトやサツマイモなど、お土産がたっぷり詰められています。

 さらに細部を見ると、馬車の上にはニンジンで作った鳳凰が。そして、馬車が通る脇には、ホオズキの街灯が並んでいます。

 クオリティが高すぎる精霊馬は大反響を呼び、投稿には1.2万件もの“いいね”が。リプライ(返信)には「ご先祖様たちは豪華で優雅に行き来できますね」「すごい 芸術ですね! みんな集まったら笑顔になりそう」「素晴らしい! 言葉が出ませんわぁ……。ただただ見惚れてしまいました」など、称賛が殺到しています。

おじいさんの新盆がきっかけで毎年作るように

称賛が殺到したクオリティが高すぎる精霊馬【写真提供:さくらこ(@http_39chan)さん】
称賛が殺到したクオリティが高すぎる精霊馬【写真提供:さくらこ(@http_39chan)さん】

 投稿者のさくらこさんが、お盆に精霊馬作りを担当するようになったのは2022年から。おじいさんの新盆がきっかけでした。これまではキャラクターものなどの変わり種を作ってきましたが、今年は王道の馬と牛にしたといいます。

 使用した野菜をおばあさんの畑から収穫するところから始め、お母さんとふたりで作業すること4時間。立派な精霊馬は現在、実家の仏壇に飾られています。

「私自身、毎年いろいろな人の精霊馬を見るのを楽しみにしているので、ほかの人にも自分の作った物を見て欲しくて、Xに投稿しました。親戚や知り合いなども、私が作るのを毎年楽しみにしてくれています」

 アイデア満載の精霊馬。来年は真似してみたいと思った人も多いことでしょう。

(Hint-Pot編集部)