仕事・人生
元CoCoのはねだえりかさん 子育てのモットーは“自分を信じて歩いていける子どもに”
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今でも手をつないでくれるお母さんっ子の空矢くん
――ママ友との関係はどうですか?
「最初は遠巻きに見られていても、子どもたちが先に仲良くなって、ママ友をつないでくれています。ありがたいことに、みなさん普通に仲良くしてくださいます。よく子どもを預かってもらっているママ友の家では、男の子はお父さんが見てくれるので、とっても助かっています」
――料理はお得意ですか?
「いいえ(笑)。でも、息子が食べたいというものはどんなに時間がかかっても頑張って、なんでも作りますよ」
――空矢くんは、大のママっ子だと伺いました。
「それは本当です。たとえば、私が買いたいものを我慢していると『僕が買ってあげるよ』と言って、買ってくれることがあります。今でも手をつないで歩きますし、同じ家の中にいるのに、私の姿が見えなくなると『ママ? ママどこ?』と探し回ることもあります(笑)。私が仕事などで外出するときは、会えない時間に何かあったらどうしようと心配していたこともありました(笑)」
――優しいママのことが大好きなんですね。ちなみに、空矢くんに対して強く叱責したことはありますか?
「叱責したことはありませんが、諭したことはあります。やる前から諦めていたときです。○○だから自分はできない、仕方ないという投げ出すような発言は認めていません。
あるとき、『自分は頭が悪いから勉強ができない』と言っていたので『それは逃げだよね』と伝え、なぜ『逃げ』だと私が思うのかを懇々と話しました。叱らずに話し伝えることは、息子がまだまだ小さい2歳くらいのときからやっています。あとから考えると、子どもには難しい話だったかもしれませんね(笑)」
シングルマザーとしての苦労を経験 資格を取得しセミナー開催も
――ママが冷静に話をしてくれると、自分で考える習慣がつきそうですね。子育ての経験が、仕事に生かされることはありますか?
「はい。シングルマザーで実は苦労も多かったので、同じように困っている方々のお役に立ちたいと思い、セミナーを開催しています。
その際に経験だけでは不十分だと考え、『ほめ育てアドバイザー』と『問いかけ型教育スペシャリスト』の資格を取得しました。前者が親御さんに『ほめ育て』を知っていただくティーチング的メソッドで、後者が、これは一例ですが、子どもが嫌がることに対して『どうして嫌なのかな?』と問いかけながら前向きに取り組ませる、コーチング的なメソッドです。『ほめ育て』を中心に、実際に幼稚園に伺ってお話したり、オンラインでセミナーを開催したりすることもあります」
――母親向けのセミナーがメインなのですね。
「いいえ。そのほかにも2022年後半から、芸能界での経験を生かした自分作りのための『魅せ方セミナー』をオンラインで開催しています。何かをしたいけれど自信がないという方々に向けた内容です。受講生さんは、30代から50代の私を知ってくださっている世代が多いです」
最後に、空矢くんにママへの思いを伺いました。
「一緒に遊べる時間が少ないことは寂しいです。良かったことはありすぎて、選び切れません。優しいママが大好き。僕のママがママで本当に良かったです」
子どもからこんなセリフを言われたら、母親冥利に尽きますね。
多方面で活躍している様子のはねださん。子育てを経験し、パワフルさが増しているように感じました。
東京都出身。1989年1月から1994年9月までアイドルグループ・CoCoとして活動し、シングル14枚アルバム10枚を発売。「水戸黄門」(TBS系)などテレビドラマや舞台で女優として活躍する一方で、バラエティ番組でも個性を発揮。現在は「ほめ育てアドバイザー」などの資格を取得し、セミナー講師としてもキャリアを広げている。
(日下 千帆)
日下 千帆(くさか・ちほ)
1968年、東京都生まれ。成蹊大学法学部政治学科を卒業後、テレビ朝日入社。編成局アナウンス部に配属され、報道、情報、スポーツ、バラエティとすべてのジャンルの番組を担当。1997年の退社後は、フリーアナウンサーとして、番組のキャスター、イベント司会、ナレーターのほか、企業研修講師として活躍中。