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「みんなと同じじゃないと恥ずかしい」 ハワイ在住の男の子が日本の小学校に体験入学 買ってあげれば良かったと後悔したものとは

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

費用面ではアメリカがお得だけど…ひとつのものを長く大切に使ってほしい

小学生用のバックパック。低学年はキャラクターもの、高学年になるとアウトドアブランドのものが人気【写真:i-know】
小学生用のバックパック。低学年はキャラクターもの、高学年になるとアウトドアブランドのものが人気【写真:i-know】

 ここで、ハワイのバックパック事情をもう少し掘り下げてみましょう。8月の入学・進級時期が近づくと、ウォルマートなどの大型スーパーマーケットや、フィッシャーハワイという大型文具店、Ross Dress for Less(通称・ロス)といった衣料品店など至るところでバックパックが陳列されます。

 バックパックの価格帯はだいたい25ドル(約3680円)。一方、ランドセル購入価格の平均は5万8524円(2023年度、日本鞄協会ランドセル工業会のウェブサイトより)。なので、ハワイの価格の約15倍!! と考えるとランドセルはお高い印象なのですが、実はハワイでは、毎年バックパックを買い替えるのが一般的です(たぶんアメリカ本土も同様)。

 アメリカで購入したバックパックのなかには、一度使用しただけで縫い糸がほつれたり、ファスナーが円滑でなくなったり、壊れたりする商品があり、日本人の私からすると耐久性が低い商品を多く見かけます。そのため、どうしても1年でバックパックを買い替えなければいけない事情がベースにあり、それが「リュックは1年で買い替えるもの」という文化になっているのではないかと個人的には思います。

これくらい体より大きいバックパックを背負っている子どもが多い【写真:i-know】
これくらい体より大きいバックパックを背負っている子どもが多い【写真:i-know】

 費用面で比較すると、小学校の6年間でバックパックを6回買い替えたとしても150ドル(約2万2100円)で済むので、ランドセルと比べるとお安いです。しかし、ひとつのものを大切に扱う精神や、入学前にランドセルまたはバックパックをワクワクしながら選んだ、その“エモい感情”は日本ならではかもしれません。

 日本の子どもや親がランドセルを“思う”精神を知る私としては、どうしても1年ごとにバックパックを買い替えることができません。そのため、比較的クオリティの高い、アメリカのアウトドアブランドのバックパックをロコ男に購入し、今年で2年目に突入です! 丁寧に洗いながら3年、4年と使ってくれるといいなと思います。

※1ドル=約147円換算(8月15日現在)。

(i-know)

i-know(いのう)

大学卒業後、即フリーランスライターに。お笑い雑誌やファッション誌で、著名人のインタビューを中心に活躍。大好きな東方神起に取材できたことを機に、日本のキャリアに一区切りをつけ、2013年、単身ニューヨークへ。2015年、ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現在は2人の子ども(7歳、4歳)を完璧なバイリンガルに育てるべく奮闘している。