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からだ・美容

更年期世代にありがちなお腹の不調 とっておきたい身近なスーパーフードとは

公開日:  /  更新日:

著者:かみむら 佳子

排便しないときは黒ゴマ、コロコロ便には白ゴマを

毎日の食事に手軽に取り入れられる黒ゴマと白ゴマ【写真:かみむら佳子】
毎日の食事に手軽に取り入れられる黒ゴマと白ゴマ【写真:かみむら佳子】

 黒ゴマ、白ゴマともに便秘の改善を促す食材ですが、薬膳では体質によっても黒と白を使い分けます。

 疲労やストレスを感じ、更年期に「なんとなく不調」が続いている場合、心身の活動を支える「気」や「血」が不足し、エネルギーや潤いが足りていない状態と考えます。すると腸の動きも弱くなり、いきんでもなかなか排便ができない、乾燥した便を押し出せないという便秘になりやすいです。そういったときは、パワーがある黒ゴマを使います。

 あるいは、排便してもコロコロした便しか出ない便秘に悩む方もいるでしょう。薬膳では、腸が乾燥して起こる便秘ととらえます。更年期においては、体全体に潤いをもたらす「血・津液・精」がとくに不足しやすいので、コロコロ便になりやすい傾向が。この場合は、潤いをもたらす作用の白ゴマがおすすめです。秋は乾燥の季節。薬膳では「白い食材」が乾燥予防に良いとされるので、季節の養生としても白ゴマを常備すると良いでしょう。

すりゴマをみそ汁にかけるだけでもOK 手軽に続けよう

 ゴマの皮は消化されにくく、そのままの状態で排出されてしまいます。食べるときは、炒ったゴマを指先でひねってつぶしたひねりゴマや、すりゴマ、練りゴマのほうが栄養成分をより吸収できて、ゴマの香りも楽しめるでしょう。

 日々の食事に取り入れるなら、みそ汁に練りゴマを加えるのも手軽な方法です。黒ゴマ、白ゴマのどちらを加えてもみそ汁にコクがでて、おいしく食べられます。

 練りゴマを混ぜるのもちょっと手間だと感じる方は、みそ汁を飲む前にすりゴマをパパッと加えるだけでも大丈夫。薬膳は、毎日のちょっとした積み重ねの食養生が未病につながります。

(かみむら 佳子)

かみむら 佳子(かみむら・けいこ)

大学卒業後、ハウスメーカーの営業職にて勤務後、28歳でフードコーディネータースクールに通い、アシスタントを経て独立。35歳で第2子流産後に続いた体調不良をきっかけに、薬膳を学び始める。「あなたスタイル薬膳RKazen」を主宰し、身近な食材で手軽に養生を実践する簡単薬膳や中医学の指導、セミナーなどで活動中。