仕事・人生
異業種へキャリアチェンジした元CA コロナ禍で受けた影響をポジティブに感じられたワケ
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まったく異なる出向先での仕事 CAの経験を生かしてやりがいも
出向したのは、スタートアップや新規事業に取り組む人たちを対象にした、会員制コワーキングスペース「SAAI(サイ)」を運営する会社。平岡さんは会員と交流するほか、会員同士のコミュニケーションの機会を作るコミュニティマネージャーの仕事に就きました。
当初は、シードやアーリーといった、スタートアップ業界特有の用語を理解するだけでも精一杯だったという平岡さん。ただ、CAとして働いてきた経験から「初対面の会員さんとの雑談はまったく苦ではなく、そこは毎日、何百人ものお客様と接してきた接客経験に助けられました」と語ります。
そうした会話のなかで蓄積された情報は、会員同士をつなぐ仕事の面で役立ったそう。やがて「会員さんを横断的につなぐイベントなどを定期開催するなど、自分のキャリアを生かしたつながりを作れました」と、出向先での仕事に生かせるようになったといいます。
CAとは異なる仕事で、新鮮に感じることも多かったと語る平岡さん。
「フライトごとにメンバーが変わるCAと違い、出向先では同じチームでプロジェクトを立ち上げ、自分たちで企画から運営という形にする点にも、やりがいを感じました」
そのほかにも、一期一会なお客様への接客が主だったのに対し、会員には長期的に携わります。継続的なコミュニケーションのなかで役に立てることも、励みになりました。また、CAの仕事は会社の姿勢を提供するサービスで体現する存在でしたが、より相手の状況に合った対応をするコミュニティマネージャーの仕事も、新鮮でやりがいを覚えたそうです。
しかし、出向は期限つきのもの。ただ、当初は2022年3月までだった出向期間が、コロナ禍の状況によって2023年3月まで延長され、1年8か月にわたりました。
後編では、出向から戻ってCAに復帰後、キャリアチェンジを考えた理由について伺います。
(Hint-Pot編集部・鍬田 美穂)