育児・家族

認知症の父 介護に疲弊した母 入院に向けてアラフィフ娘に生じた葛藤

著者:和栗 恵

タグ: , , ,

写真はイメージです【写真:写真AC】
写真はイメージです【写真:写真AC】

 まだまだ縁遠いと思っていた70代前半の父が認知症を発症し、離れて暮らしながらも家族で力を合わせ、この2年介護に向き合ってきました。しかし、父の症状は悪化の一途……。父と一緒に暮らしている母の限界が近く、先に母が壊れてしまうのではないかと、不安が募る日々が続いていました。担当ケアマネージャーと相談を重ね、かかりつけ医の後押しもあり、父の入院が決まるまでの苦労と葛藤をお届けします。

 ◇ ◇ ◇

父と一緒に暮らす母から悲鳴のような電話がかかってくる日々…

 アルツハイマー型認知症を患っている父の入院に向け、動きだした私たち家族。

 どうにもこうにも父と一緒に暮らす母の様子がおかしくなってきたため、のんびりと様子を見ているわけにはいかなくなってきました。

 何か不安になる度にかかってくる父親からの電話に加え、母からは毎晩のように「もう無理。離婚をしてラクになりたい」という電話が。父の電話はテキトウにあしらい、母の電話もできるだけ深刻にならないよう、心を落ち着かせてあげようと心掛けて対応していましたが、認知症により暴力的になっている父親の面倒を看ることは、負担が大きい様子。

 このままではヤバイ。母のほうが先に壊れてしまう!!!!! そう思い、かかりつけの脳外科医に相談をすることにしました。

 実は、この相談をするひと月ほど前に、ケアマネさんからの申し出で、一緒にその病院へ行ったことがありました。そのとき、医師とケアマネさんに「なるべく早く、父を病院に入れたい」という家族の意向を告げていました。

 相談へ行くと先生は、こう言いました。

「僕も、お母さんのことを考えたらそのほうがいいと思う」

 その後も、母のほうが倒れそうになっていること。心臓の動悸が激しく、父親が深夜に起きて食事をよこせと騒ぐため、夜もあまり眠れていない様子であること。父親をこのまま家で見続けるには限界があるということをかかりつけ医に伝えると、

「大丈夫だと思うよ。紹介状を書くからすぐにでも電話してみて」

 そうして、地元にある入院できそうな病院のパンフレットと紹介状。MRIの画像などを保存したDVDを用意してくれたのです。