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からだ・美容

ロボット手術で腎臓がんを切除した57歳男性 予定手術時間が2倍になったワケ

公開日:  /  更新日:

著者:芳賀 宏

ロボット手術でも術後の回復はそれなりにかかるもの

 早期発見と適確な手術のおかげで、今のところ転移などは確認できず、放射線や薬物治療の必要がないのは不幸中の幸いでした。ただ、少なからず体へのダメージは避けられません。

 インターネットを検索すれば、病気についてさまざまな情報が見つかります。ロボット手術についても「回復が早い」という情報がたくさんあり、退院したらすぐにでも動けそうだと勘違いしていました。

 今、これを書いているのは手術から約1か月後ですが、まだ腹圧がかかると痛み、突っ張るような違和感もあります。重いものを持ったり、走ったりすることもできませんし、好きなオートバイに乗れるまでもう少し時間がかかるでしょう。

 小さいとはいえ脇腹に複数の穴を開け、筋繊維などを断ち切っているのですから当たり前なのかもしれません。ネット情報に踊らされて知識ばかりが先行しがちでしたが、実体験ほど確かなものはないと強く思います。

 痛みが和らぐにつれて焦る気持ちも出てきますが、周囲からは「少しゆっくりしたら」という言葉も。この経験をきっかけに少しは食生活を見直し、少しずつ気持ちの折り合いをつけながら社会復帰を目指しています。

(芳賀 宏)

芳賀 宏(はが・ひろし)

千葉県出身。都内の大学卒業後、1991年に産経新聞社へ入社。産経新聞、サンケイスポーツ、夕刊フジなど社内の媒体を渡り歩き、オウム真理教事件や警視庁捜査一課などの事件取材をはじめ、プロ野球、サッカー、ラグビーなどスポーツ取材に長く従事。2019年、28年間務めた産経新聞社を早期退職。プロ野球を統括する日本野球機構(NPB)で広報を担当したのち、2021年5月から「地域おこし協力隊」として長野県立科町に移住した。