海外ニュース
日本の幼稚園に目からウロコ ハワイと比べてしっかりと身についていることとは
公開日: / 更新日:

アメリカ・ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現地で2人の子どもを育てている45歳・主婦ライターのi-know(いのう)さん。小学2年生の7歳男児(通称・ロコ男)と、飛び級でキンダーガーデンに進級した5歳女児(通称・ロコ美)のふたりは、夏休み中に一時帰国し、日本の幼稚園や小学校へ通っていました。その経験を通して、このコラムでは日米の子育てや、i-knowさんがそれぞれの学校生活で「ここが変だよ」と感じたこと、逆に「いいね!」と思った点など紹介します。第14回は「日本の幼稚園で逆カルチャーショック」です。
◇ ◇ ◇
日本一時帰国中に“どろんこ幼稚園”を選んだ理由
娘のロコ美は日本で生まれ、1歳半からハワイで育ち、現在は日本の幼稚園で年中さんにあたる歳になりました。家庭内では日本語や日本のマナーを教えていますが、一歩外に出れば、アメリカの文化に身を置く自由奔放なロコガール。そこで、少しでも日本の文化を学んでほしいと、今年の夏に日本へ一時帰国した際は、幼稚園へ通わせることにしました。
私が選んだのは、近所でも有名な“どろんこ幼稚園”。砂や水、木や葉っぱに手で触れ、それらを使って創作するなど、子どもの五感を刺激してくれる園です。なぜそこを選んだかというと、ハワイのほとんどのプリスクールでは、土や泥で遊ばせないからです。
ハワイは大自然に囲まれていますが、やはりアメリカ。「服が汚れる」「けがをしたら危ない」など保護者からクレームが来やすい遊びや、先生が労力を使わないといけない遊びは一切除外されています。
代わりに何に力を入れているかというと、お勉強です。多くの親は、子どもが3歳になった頃からプリスクールに通わせますが、学校選びで重視しているのは、しっかりお勉強を教えてくれること。3~4歳で「アルファベットが全部書ける」「30まで数が数えられる」ようになることが親にとっての誇りであり、親がプリスクールに求めている教育なのです。
昨今、遊びを通して非認知能力を身につけることの大切さが問われていますが、ハワイのプリスクールは意外や意外、そういう場所ではないことを知って私も驚きました。
日本の幼稚園はマナーや助け合いをきちんと教えてくれる
ただ、郷に入っては郷に従えとはよく言ったもので、ひとたびハワイのプリスクールに慣れてしまうと、私自身にも気づかぬうちに変化があったようです。日本の幼稚園から「ただいま~!」と帰ってきたロコ美の靴や洋服に、これでもかと泥がついているのを見て、“逆カルチャーショック”を受けたのは事実。
「洗うの大変……」と親が感じる一方で、ロコ美は泥や砂にまみれて、子どもらしく遊んできます。そして、毎朝キラキラした表情で、胸を弾ませて登園する姿を見て「本来、幼児教育はこうあるべきだ!」と、アメリカの教育に違和感を覚えるようになったのです。
とはいえ、日本の幼稚園は何から何まで子どもにのびのび、やりたいようにさせているのかというと、そうではないことも目からウロコでした。たとえば、朝のあいさつ、名前を呼ばれたときの返事、食事をする際のマナーなどは、日本の幼稚園に通う子どものほうがしっかりとできています。
遊びの中で子ども同士が協力し合ったり、うまくできないお友達に手を貸したり、そういったことも日本の子どものほうが得意です。そして何よりも驚いたのは、こんなにも充実した幼稚園生活が、地域によっては無償で提供されていることでした。