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更年期世代がレンコンを食べるべき理由 栄養を逃さないためのコツとは
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教えてくれた人:藤田 えみこ
通年で店頭に並んでいるレンコン。あまり意識しないかもしれませんが、旬は秋から冬にかけてです。穴が開いていることから「見通しがいい」縁起物として、古くから親しまれています。便秘やむくみなどに悩む更年期世代にとって、レンコンを食べることはどんなメリットがあるのでしょうか。管理栄養士の藤田えみこさんに伺いました。
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レンコンの栄養とは
レンコンの栄養価は高く、古くはのどの痛みや咳止めに用いられ、近年では花粉症対策などで注目されています。これは、高い抗酸化作用があるポリフェノールの一種、タンニンが豊富に含まれていることが理由です。収斂作用により炎症を抑えるとされ、胃潰瘍や胃炎などの改善にも役立ちます。
このほか、レンコンには食物繊維がたっぷり含まれているのも大きな特徴です。水溶性食物繊維、不溶性食物繊維がそれぞれ含まれています。水溶性食物繊維は、腸内環境を整えたり、血糖値の急激な上昇を抑えたりするなど、コレステロールの吸収抑制をサポート。不溶性食物繊維は、腸の中で水分を吸い込んで膨らみ腸壁を刺激することで、便通を促すことが期待できるでしょう。
レンコンには、体内の水分バランスを調節し、むくみの軽減や血圧のコントロールをサポートするカリウムも含まれています。さらに抗酸化作用があり、免疫機能を高めて美肌効果が期待されるビタミンCも豊富です。日本食品標準成分表2020年版(八訂)を基にすると、レンコン1節(約200グラム)あたり96ミリグラム。また、レンコンのビタミンCは加熱しても比較的残りやすい特徴があります。
加齢による筋力の衰えやホルモンバランスの影響によって、便秘やコレステロール、むくみや老化などに悩む更年期世代にとっては、うれしい栄養成分が含まれている食材のひとつといえるでしょう。
レンコンの栄養を逃さないコツ
日々の食卓に取り入れたいレンコン。栄養メリットを効率的に摂取したい場合、調理のコツも押さえておきましょう。
1つ目は、水に浸けすぎないことです。前述したポリフェノールのタンニン、カリウムやビタミンC、水溶性食物繊維は水に流れ出てしまいます。下処理として酢水などにさらす場合は、5分以内を目安にしましょう。変色が気にならない料理の場合は、切ったあとに水洗いするだけでかまいません。
単にゆでるだけの調理だと、栄養成分が流出してしまうので、スープなど溶け出した水分も一緒に食べられる料理にするのがおすすめです。レンコンはもともと生食できる野菜なので、薄切りにすれば、ゆで時間が短くてもおいしく食べることができます。シャキシャキとした食感も楽しめますよ。
2つ目は、皮をむきすぎないことです。レンコンのポリフェノールは、皮の近くにたくさん存在するといわれています。できれば、流水でこすり洗いをするか、専用の野菜洗剤や重曹を使って洗い、皮ごと食べるといいでしょう。