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お赤飯にゴマ塩をかけるのはなぜ? お祝いに黒ゴマはマナー違反? いまさら聞けない疑問を栄養士が解説
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教えてくれた人:和漢 歩実
日本では、古くから特別な日にお赤飯を炊いて祝ってきました。現代にも受け継がれる伝統食のひとつです。一般的には小豆ともち米を一緒に炊いたごはんに、ゴマ塩をふりかけますが、なぜゴマなのでしょうか。また添えられる葉の意味とは? 11月23日は、お赤飯の日。記念日にちなみ、いまさら聞けないお赤飯の疑問について、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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お赤飯のルーツは赤米を蒸したもの
お赤飯のルーツは、赤米が関係していると考えられています。弥生時代の頃には栽培されていたとみられる古代米の一種で、赤みがかった色合いを持つのが特徴です。昔は「赤色は魔除けの象徴」と信じられており、先人たちは赤米を神聖なものとして神様に供え、特別な祝いごとのときに食べる風習があったとみられています。
江戸時代になると、稲作技術の発展や品種改良に伴い、古代米よりも味が良い、現代のような米が主流になりました。ただし、赤い色のごはんを供える風習はあったので、代用品として小豆のゆで汁に白米(もち米)を浸して、ゆでた小豆と一緒に蒸して作るようになったそうです。これがお赤飯として庶民にも広まっていきました。
お赤飯は、炒った黒ゴマのゴマ塩をかけて食べるのが一般的です。この理由に、本来使うべき赤米ではなく白米を小豆で赤く染めて作ったのを「ごまかす」ためであったといわれることがありますが、定かではありません。
ただし、ゴマだけではなく塩も加えたゴマ塩をかけることで、プチプチとしたゴマの食感にほど良い塩気がプラスされて、お赤飯のおいしさが引き立つのは、確かといえるでしょう。
栄養面からみるゴマ塩とお赤飯と相性とは
現代の栄養学の観点からいえば、ゴマ塩の黒ゴマは強力な抗酸化作用があるアントシアニン(ポリフェノール)やセサミン(ゴマリグナン)が豊富。目の健康や老化防止、肝機能の改善、動脈硬化など生活習慣病予防の効果が期待できます。また適量の塩がプラスされることで、体内の水分バランスを整えてくれる面も。
お赤飯の小豆にも抗酸化作用のあるアントシアニンをはじめ、疲労回復やエネルギー代謝にかかわるビタミンB群、食物繊維、たんぱく質も含まれています。お赤飯とゴマ塩を一緒に食べることで、抗酸化作用の相乗効果も。ごはんや小豆の主成分である炭水化物を効率的にエネルギーに変えることができます。