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お赤飯にゴマ塩をかけるのはなぜ? お祝いに黒ゴマはマナー違反? いまさら聞けない疑問を栄養士が解説
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教えてくれた人:和漢 歩実
お赤飯への縁起担ぎ 地域によってそれぞれ
ゴマをすりゴマにすると、硬い皮が破れて吸収率を高めることができますが、地域によっては切りゴマやすりゴマは「切る」「する」と結び付けて避けるところがあるようです。また、お祝いの席での黒色を忌み、白ゴマのゴマ塩を使うところも。マナーなどが気になる場合は、お赤飯をふるまう際にその地域の習わしを確認したほうが良いでしょう。
関東では、お赤飯に小豆ではなく、ささげを用いる地域が多いです。これは煮崩れして皮が破れている小豆が「切腹」を連想させるとのことから、武士社会であった地域は避けられ、代わりに煮崩れしにくいささげが使われるようになったとみられています。
北海道や青森、山梨などでは小豆ではなく甘納豆を入れて炊く地域もあるようです。徳島県鳴門市では白ゴマのゴマ砂糖をかけて食べることも。昔は貴重だった砂糖を特別な日の行事食に使うことで、盛大なおもてなしの心を示したといわれています。
また重箱に入ったお赤飯に葉をのせる風習があります。これは南天(なんてん)の葉です。江戸時代の頃から始めったとみられ、南天を「難転」とし、「難を転ずる」ものとして用いた説があります。また南天の葉には、殺菌効果があり腐敗を防ぐとされ、魚を贈る際にも敷かれた風習がありました。
現代は手軽に味わうことができるお赤飯
古くから受け継がれている日本の行事食のひとつお赤飯。年中行事やお祝い、節目のときの食事として、自宅で蒸して作るのも良いですが、今はコンビニなどでおにぎりとして売られているので、手軽に味わうことができます。
いただく際は、先人たちの思いや縁起担ぎなどに思いを馳せてみるのは、いがかでしょうか。
(Hint-Pot編集部)