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「ウキウキして楽しそう」 レジェンド馬が駆け回る姿に反響 引退馬牧場が雪深い季節に向けて計画していることとは
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本州では12月に入っても本格的な冬が遠そうですが、北海道は雪化粧です。元ダービー馬・タニノギムレットや、障害レースの絶対王者・オジュウチョウサンなどの引退馬が余生を過ごす、「Yogiboヴェルサイユリゾートファーム」(北海道日高町)でも今シーズン初めての積雪を記録。元気に跳ね回る馬たちの様子を、代表の岩崎崇文さんに伺いました。
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寒くなると元気になる引退馬たち
雪を見てはしゃぎ回る子どものように、白い絨毯の上を馬たちが駆け回っています。12月5日にYogiboヴェルサイユリゾートファームの公式X(ツイッター)アカウントで公開された動画には、放牧地を走る馬たちが。
さすがに冷え込んだ様子で、どの馬も防寒の馬服を着用しています。うれしさが伝わってきそうな走り方に、リプライ(返信)には「馬たちも大喜びしているように見えます」「ウキウキして楽しそう」「みんなかわいい!」などの声が並びました。
サラブレッドはもともと、暑さや高い湿度に弱い一方で、寒さには強いもの。厳冬期でも震える人間をよそに、元気さが増します。岩崎さんは「4日の夜から5日朝にかけて降ったのですが、積雪量としては2~3センチだったと思います。まだ気温が比較的高いので、太陽が出ると溶けてしまいます。それでも、みんな元気に走っていましたね」と目を細めました。
雪深い冬でも使える屋内トレーニング場の建設を計画
雪の日に放牧する際、岩崎さんたちが気にするのは愛馬たちの安全面です。雪が溶けて、夜から朝にかけ凍結すると転倒やけがにつながります。放牧地の状況を見て、当日のスケジュールを決めているそうです。
岩崎さんは「今回の動画で公開した放牧地には、7~8頭を出しています。みんなテンションが高かったです。これからもっと寒くなるので、より元気になるでしょうね」と話します。同ファームでは現在、約40頭の元競走馬が過ごしています。雪深い中を駆け回る姿は、きっと迫力満点なことでしょう。
同ファームでは、引退競走馬のリトレーニングも実施。種牡馬以外にある元競走馬の“第二の馬生”のひとつとして、馬術競技を目指す道があります。
ただ、雪が深くなると功労馬は歓喜しますが、リトレーニングはちょっと大変。そこで、クラウドファンディングで資金を集め、屋内トレーニング場の建設を計画しています。新施設は馬のトレーニングだけでなく、結婚式場としても利用できるよう、プロジェクトを進めているそうです。
完成する頃には、競走馬として知っていた馬たちの、違った姿が見られるかもしれませんね。
(Hint-Pot編集部)