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からだ・美容

餅が虫歯の原因に? 食べるときの注意点や適切なケア方法とは 歯科医師に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:横引 良評

お正月に食べる機会が増える餅。虫歯につながる可能性も(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
お正月に食べる機会が増える餅。虫歯につながる可能性も(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 餅を食べる機会が増えるお正月。食べるときはのどに詰まらないよう注意しますが、食べ終わってからも気をつけたい点があります。それは歯のケアです。歯についたままだったり、磨き残しがあったりすると、虫歯になる可能性があるようです。餅が虫歯の原因になる理由や、そうならないための適切なケア方法などについて、ヨコデンタルクリニック院長の横引良評歯科医師に話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

虫歯の原因はお菓子やジュースだけではない

 虫歯の原因というと、甘いお菓子やジュースなど、砂糖を多く含むものを思い浮かべるでしょう。しかし、原因はそれらの糖質だけではありません。実は、ごはんや餅などの炭水化物も虫歯の原因になります。

 ごはんや餅に含まれるでんぷん質は、ブドウ糖が結合した「多糖類」と呼ばれるものです。それが口の中で唾液と混ざり合うことで分解され、虫歯の原因となる糖が生成されます。このため虫歯のリスクが高まってしまうのです。

 また、だらだらと長時間にわたり食事や間食をして、いつまでも口の中に食べ物が残っている状態だと、口の中で酸性化が進み、歯の成分が溶け出して虫歯の発生につながる可能性も考えられます。

 とくに餅は、お正月など宴が長く続く場面で食べることが多く、焼いた餅を間食にすることもあるでしょう。ごはんに比べると、食べるのに時間がかかりますし、歯にくっついて口の中に残りやすい特徴があります。そのため、虫歯の原因になりやすいといえるでしょう。甘く炊いたあんこや砂糖入りきな粉と組み合わせた餅は、おいしいですが、虫歯の観点からいうとリスクが高まります。

虫歯になりにくくするためのケア方法

 虫歯を防ぐ餅の食べ方としては、お雑煮などの汁物と混ぜて餅を溶かしやすくしたり、ひとくち大に切ったりして、できるだけ歯にくっつかないように工夫して食べるのが効果的です。

 また、食べたあとのケアも重要です。餅を食べたあとは、なるべく早く歯磨きをするようにしましょう。その際、歯の裏に餅がくっついている場合があるため、いつも以上に気をつけて磨くようにしてください。歯に餅がくっついたままでいると、虫歯の原因になります。

 さらに、餅の場合は歯と歯の間にも挟まっていることがあります。歯ブラシで磨くだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどを併用すると、より効果的な虫歯対策になるでしょう。