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仕事・人生

初めての胎動は金メダル獲得の瞬間 元バレーボール選手が40歳の新たなライフステージで描く夢とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・砂坂 美紀

念願の五輪取材を現地パリで行った【写真提供:栗原恵】
念願の五輪取材を現地パリで行った【写真提供:栗原恵】

 2024年の夏、熱く盛り上がったパリ五輪。小さな命をお腹で育みながら、元プロバレーボール選手の栗原恵さんは夢を叶えたといいます。40代を迎え、家庭に仕事に、育児にとライフステージの変化を楽しみながら、充実した毎日を送る栗原さんに、仕事に対する思いを伺いました。(※取材は2024年12月上旬に行われたものです)

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長年の夢である五輪の仕事に

 2024年は、やりたかったことをたくさんやらせていただきました。デニムやハンドオイルのプロデュースなど、今まで興味があったものをぎゅっと凝縮してやらせていただいて、本当に充実したいい一年だったなと思います。

 とくに、長年の夢だった五輪での幅広い競技の取材もできました。もちろんバレーボールに軸を置きつつではありますが。メダリストの方からお話を伺える非常に貴重な機会もあって、難しさも感じましたけど、すごくいい経験になりました。

 パリ五輪を取材中、実はお腹に赤ちゃんがいて、最初に訪れたレスリングの会場で、忘れられない出来事がありました。なんと文田健一郎選手(男子グレコローマン60キロ級)が金メダルを獲得し、会場が盛り上がっているときに、お腹が「ポコッ」と動いていてびっくり。初めて胎動を感じたんです。歓声が沸き上がるたびに動いていたので、会場と子どもの一体感を味わうことができました。

 ただ、妊娠も結婚もオープンにしていない状態だったので、みなさんにご迷惑をかけないように準備を重ねました。体調管理をしっかりして、いつか子どもと「一緒に頑張ったね」と思えるようにしたくて。

 妊娠初期に出血が続いていたこともあり、夫は当初、パリ行きに反対していたんです。でも、体調が安定して、夫も私の思いを汲んでくれて、行くことが叶いました。現地の日本語が通じる産婦人科など複数の病院を事前に探してくれて、後押しをしてもらいました。

 タイミングだったり、ご縁だったり、不思議な感じがしています。ハッピーな出来事が詰まった2024年でしたね。