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「甥っ子か姪っ子が欲しい」 義姉からの心ない言葉に傷つく年末の帰省 夫婦の関係にも悪影響が

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ

義姉からの子どもに関する発言に、毎年傷つく女性(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
義姉からの子どもに関する発言に、毎年傷つく女性(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 年末年始になると、パートナーの親戚と交流する機会が増える人も多いでしょう。しかし、久々に顔を合わせた親戚から「子どもはまだ?」など、夫婦間のデリケートな問題であるにもかかわらず聞かれることも。無神経な義姉に悩む女性からの相談に、夫婦カウンセラーの原嶋めぐみさんが答えます。

 ◇ ◇ ◇

義姉の言葉に、つらい気持ちを抱える年末年始

 義姉のハラスメントに悩んでいるのは、福岡県在住の菅原麻紀さん(仮名・30代)です。夫とは大学時代に知り合い、その後遠距離恋愛を経て結婚。ふたりとも結婚当初から子どもを授かりたいと願い続け、12年の月日が経ちました。

「夫婦でクリニックを受診して検査をしたところ、自然妊娠は難しいことがわかりました。夫に話したら『夫婦ふたりきりでもいいじゃないか。これからも一緒に生きていこう』と言ってくれ、今に至ります」

 その後も治療をしましたが、今では自然に任せるように。ふたりで海外旅行をしたり、外食を楽しんだりと、夫婦で穏やかな日々を過ごしているそうです。夫婦仲は至って良好ですが、麻紀さんには暗い影を落とす存在がありました。

「年末年始になると夫の実家に帰省するのですが、遠方に嫁いでいる夫の姉も、家族とともに里帰りしてきます。夫の姉は私と顔を合わせるたびに『甥っ子か姪っ子が欲しいのになぁ~』『この子たちにいとこが欲しい』と言ってくるんです」

 そのたびに夫が義姉をいさめ、「毎年、同じことばっかりしつこい」などとたしなめてくれるそうです。しかし、1年経つと忘れてしまうのか、義姉が“子なしハラスメント”を繰り返すため、顔を合わせることが苦痛になってしまったという麻紀さん。“子なしハラスメント”とは、子どものいない夫婦が不快に感じるような言葉をかけるハラスメントのことです。

「年末年始が近づくたびに、ストレスを感じて体調を崩します。楽しいはずの年末年始なのに、義姉のことを考えてはため息ばかり。夫もそんな私を見て、ピリピリするようになってしまいました」

義姉が原因であることを強く伝えるべき

 夫婦カウンセラーの原嶋さんは、麻紀さんが我慢する必要はなく、できることなら義姉と帰省時期をずらすようすすめます。夫婦で旅行をよくするのであれば、年末年始にその予定を入れてもいいでしょう。

「帰省をしない理由については、夫から義両親や義姉に対してきっぱりと宣言してもらいましょう。義姉がハラスメントを謝罪し、二度としないことを誓わない限りは、義姉のせいで帰省の時期をずらすことを明言したほうがいいです」

 義姉との関係にしこりを残す可能性はありますが、体調を崩すほどつらい思いをしている状況からも、無理に顔を合わせ続けるのは良くありません。また、義姉が悪いとはいえ、夫には矢面に立ってもらうことになるので、きちんと感謝を伝えることが大切だと原嶋さん。

「『いつも私のことをかばってくれてありがとう。これからも私のことを守ってね。頼りにしているからね!』と、これまでの感謝を伝えましょう。それで夫婦仲がよりいっそう良くなれば、こっちのものです!」

(和栗 恵)