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「だいたいパニックになると思う」 日本の災害に対する意識に感心するフランス人 日頃から備えていることとは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

災害に対する日本人とフランス人の意識の違い

 自然の力は計り知れず、災害も地震に限りません。フランスでは2024年10月に、大雨の影響で、各地で大規模な洪水が発生しました。中部では道路や線路が冠水する被害も。こうした不測の事態に対して、フランスの家庭ではどのような備えをしているのでしょうか。

「ほかの家庭がどのようにしているかはわかりませんが、正直に言うと、私の家族は何も備えていません。フランスには日本のように小さい頃から防災訓練などを行う習慣もないため、災害が発生したら絶望的。『なんで私たちが?』となって、だいたいパニックになると思います」

 日本での生活の中で、地震が発生しても落ち着いて行動する日本人を目の当たりにしているアマンディーヌさんは、日本人とフランス人の災害に対する意識の違いを実感していると話します。

 そして、2024年7月に山形県酒田市で起こった大雨災害。アマンディーヌさんは被害が甚大だった地域で、ボランティアとして片づけのサポートなどを行いました。

「日本人を見て、災害が発生したら助け合うことが大切という意識がそのとき芽生えました。また、起きたことに対して後ろを向いても仕方ないし、前向きに考えるように気持ちが変わりました。そして、いつ何があるかわからないからこそ備えるのが重要だと思っています」

 災害はいつ起こるか、誰にも予測がつきません。備えあれば憂いなしの精神で、常に準備と心がまえが必要です。いざというときに落ち着いて行動できるよう、日頃の備えについて振り返るのも大切でしょう。

◇アマンディーヌ
フランス生まれのフランス人。10歳以上も歳の離れた兄の影響で、1歳の頃から日本のドラマや音楽を観聴きし、情報や文化に触れ、日本に興味を持ち始める。2015年、16歳のときに1か月間、ホストファミリーの家で暮らしながら日本の語学学校に通う。その後、2018年に日本の大学へ1年間の交換留学。そこで、のちに夫となる玄徳さんと出会い、結婚。2021年に、夫の玄徳さんと一緒にYouTubeチャンネル「ボンソワールTV BonSoirTV」を開設。現在は、登録者数68万人超を誇る大人気チャンネルに成長している。

(Hint-Pot編集部)