Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

海外ニュース

日本人ママがハワイで暮らしで2人目を考えられない切実な理由 日本では考えられない保育園事情

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

ハワイの子育て事情とは(写真はイメージ)【写真:Getty Images】
ハワイの子育て事情とは(写真はイメージ)【写真:Getty Images】

 アメリカ・ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現地で2人の子どもを育てている46歳・日本人主婦ライターのi-know(いのう)さん。ハワイでの子育てを通して、“南国といえば子だくさん”なイメージを覆されたといいます。第28回は「ハワイも少子化」についてです。

 ◇ ◇ ◇

日本の合計特殊出生率は212位

 日本では、少子化が大きな課題になっています。アメリカ合衆国中央情報局(以下、CIA)が2024年に発表した合計特殊出生率(=1人の女性が15~49歳の間に産む子どもの数)によると、日本の出生率は1.4。CIAがまとめた227か国のランキング中、なんと212位です。

 ちなみに、アメリカは出生率1.84で133位。お隣の韓国は出生率1.12で226位、そして最下位である227位は台湾で、出生率1.11です。

 人口や経済を維持するには、出生率2.06~2.07が必要といわれるなかで、アメリカが出生率2を切っているのは驚きです。また、日本とアメリカ以外のG7参加国であるフランス、イギリス、カナダ、ドイツ、イタリア、すべての国が出生率2を下回っていることを知り、「なんだ、少子化問題を抱えているのは日本だけじゃないんだ」と安堵している私がいます。

 アメリカの少子化は、都市部の女性がキャリアを優先して結婚を選択しない傾向があることや、子どもを持たない選択をする夫婦が増えていること、そして子どもは1人だけと決めている夫婦がいることなど、さまざまな理由があります。

 ハワイは大都市と比べて、キャリア志向が強い女性は少ないですが、30~40代で結婚をしていない男女は意外に多く、経済的に安定していないことが大きな理由のようです。日本同様、実家住まいの人も珍しくありません。ハワイ独特なのは、結婚している兄弟姉妹の家で同居している人も少なくないことでしょうか。

 ハワイは住宅価格が全米1位であるうえに、賃貸物件の平均賃料が2399ドル(約37万円)です。そのため、独身の場合、自分1人の給与で住まいをかまえることは難しく、実家に住まずとも他人とルームシェアをするのが現実的です。