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「ウクライナでは考えられない」 日本で就職活動をしたウクライナ人女性 仰天した日本のシステムとは

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

多くの人が将来の夢に「公務員」を挙げることにもびっくり

 ほかにも、日本人の学生と交流するなかで、不思議に思ったことがありました。

「役所や教員など、公務員を希望する人がとても多くて、びっくりしました。ウクライナでは、大企業か起業を目指すのが一般的。公務員は給料が安いイメージが強く、キーウ大学の同期のなかでも公務員を目指している人は誰もいませんでした」

 それでも、日本の友人たちと話すうちに、公務員になれば安定した生活を送れる日本の制度は、市民の生活を守り、秩序ある社会を形成していくためにも「とてもいいことだと思います」と話します。

 ちなみに、日本人学生が就活に並々ならない情熱を注ぐ点にも、首を傾げたそう。

「日本も終身雇用ではなくなってきたと聞きますが、ウクライナでは転職が当たり前です。同じ会社でずっと働き続ける人はほとんどいません。ですから、そこまで情熱をかけて会社を探す必要がないというか。日本では『せっかく入った会社だから』と、つらいことがあっても我慢して働き続ける人もいると聞いて、そのことにもびっくり。日本の方はきっと、まじめなのでしょうね」

 次回は、実際に日本の企業で働いてみて、日本人のイメージに変化はあったのかを語ってもらいました。

(和栗 恵)

和栗 恵(わぐり・めぐみ)

恋愛コラムニスト・ライフスタイルライター。1970年東京都生まれの B型。雑誌、ウェブ、ドラマCD、ゲームシナリオ制作など、さまざまな媒体を手がける。男女の本質的な違いに着目した独自の恋愛論・結婚論を、ティーン誌、青年誌、ママさん向けウェブなどで展開中。著書にA型夫とB型妻との生活を描いた「毎日がグチLove B型妻 VS A型夫(笠倉出版社)」、「そして、ありがとう…ー犬とわたしの12の涙ー(日本文芸社)」などがある。