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電話しながらATMを操作するおばあさん 振り込め詐欺を疑い大慌て とっさの行動に「素晴らしい」の声

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

漫画のワンシーン。電話しながらATMを操作するおばあさんを見て大慌て【画像提供:相澤いくえ(@aizawa_ikue)さん】
漫画のワンシーン。電話しながらATMを操作するおばあさんを見て大慌て【画像提供:相澤いくえ(@aizawa_ikue)さん】

 振り込め詐欺の被害が後を絶ちません。もし、自分が銀行のATMを利用しているときに、言われるがまま口座にお金を振り込もうとしている人と遭遇したらどうしますか? とっさの行動で被害を防いだ実体験漫画が、X(ツイッター)で話題になっています。作者で投稿者の相澤いくえ(@aizawa_ikue)さんに詳しいお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

慌てたまま2階の銀行窓口へダッシュ

 相澤さんはある日、お金を下しに銀行のATMへ。すると、ATMの前には誰かと通話するおばあさんがいました。電話で指示を受けて操作をしていることから、相澤さんは振り込め詐欺の可能性を疑います。

 急いで銀行員さんへ知らせようと、ATMの上の階にある銀行窓口へダッシュで向かった相澤さん。しかし、窓口が閉まっていたため、インターホンを鳴らして「下のATMに電話してるおばあさんがいて……」と説明しました。

 すると、2人の行員さんが慌てた様子で飛び出てきます。そして、1人はおばあさんに状況を確認し、もう1人は電話を代わって通話相手を確認する連携プレー。相澤さんは、そのやりとりを動揺した様子でずっと見守ります。そして帰宅後、ふとあることに気づくのでした。

「【日記】事件(?)」とのコメントを添えた漫画は反響を呼び、7.1万件もの“いいね”が。リプライ(返信)には「良いことをしました」「本当に家族相手だったりしてもそのまま銀行員が代わりに操作すれば良いから結局これが正解でしたね」「お疲れ様でした いいことがありますように」「即断即行! 素晴らしいです」など、相澤さんの行動に称賛の声が続々と上がりました。

「本当は近くにある交番に行こうと思ったのですが…」

 普段、漫画家として活躍する相澤さん。ウェブ漫画サイト・トーチにて、漫画「カイの砂漠
」 を連載中です。

 今回のエピソードは、家族に話したところ「日記にしなよ」と言われたことから描くことにしたそう。当時の状況について、詳しいお話を伺いました。

Q. おばあさんを最初に見たときの状況を詳しく教えてください。
「ATMに入ったら話し声が聞こえて、よく見たらおばあさんが電話をしながらATMを操作していました。口座番号なども全部声に出していて、それを見て慌ててしまいました」

Q. 銀行窓口へ向かった理由は?
「本当は近くにある交番に行こうと思ったのですが、以前、ATMの上の階にある両替機を利用したことがあったのを思い出して、そこなら銀行の人がいるんじゃないかと思いました。私はいつも慌ててしまい、人と話すのも苦手なので、誰かに任せたほうがいいと思いました」

Q. インターホンで話したときの銀行員さんの様子は?
「しどろもどろになってしまいましたが、おばあさんのことを話したら『すぐ行きます』と言ってくれました。実際、本当にすぐ出てきてくれました」

Q. 2人の銀行員さんがかけつけてくれたあとの状況は?
「電話を代わった方が、通話相手におばあさんとの関係性を聞いていました。もう1人はおばあさんに『何かお困りですか?』と聞いていました。おばあさんは自分が操作をできないと思われたと勘違いしたのか、『いつも自分でできますから』みたいなことを怒りながら言っていましたね」

Q. その後、相澤さんはどうされましたか?
「本当に慌ててしまったのと、周りの人が『なんだろう?』とこっちを見始めたので恥ずかしくなって、お金も下さずに帰ってしまいました。今考えると最後までいるべきだったかもしれないな……と思います」

 1件でも詐欺被害を減らすためには、周囲の人たちが気づいて行動することが大切です。いざ遭遇すると慌ててしまうかもしれませんが、怪しいと感じたときは、交番や銀行にすぐ助けを求められるようにしたいですね。

(Hint-Pot編集部)