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「日本の古き良き原風景が残り、伝統や文化も感じられる」 オーストラリア人が日本で「次こそ歩いて回りたい」と熱望した場所とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

オーストラリアから来た(左から)グレッグさんとアシュリンさん【写真:Hint-Pot編集部】
オーストラリアから来た(左から)グレッグさんとアシュリンさん【写真:Hint-Pot編集部】

 訪日外客数は2024年に過去最多を記録し、今年に入ってもその勢いが止まりません。都市部だけではなく、地方都市でも外国人観光客を目にする機会が増えていることでしょう。オーストラリアから日本を訪れているカップルは、日本を代表する観光地を絶賛していました。どのようなことが印象に残ったのでしょうか。

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「サムライトレイル」へ来てみたかったグレッグさん

 オーストラリア最大の都市・シドニーから日本を訪れているグレッグさんとアシュリンさん。グレッグさんは初めての訪日で、アシュリンさんは2回目のリピーターです。ふたりは16日間滞在し、北海道や長野、金沢などをめぐり、日本の冬を堪能しています。

 話を聞いたのは、グレッグさんがとくに楽しみにしていたという、岐阜県の馬籠宿(まごめじゅく)を訪れているときでした。馬籠宿は、岐阜県中津川市にある、風情ある石畳が特徴の観光地。江戸時代の五街道のひとつである中山道の、43番目の宿場町です。

「ここに来ることは、グレッグが選んだんです。最初は京都を考えていたのですが、私は行ったことがあったし、正直そんなに好きじゃなかったのもあって……」とアシュリンさん。京都も素敵な街ですが、計画を練るなかで最後の最後に馬籠宿へ行くことを決めたのは、グレッグさんだったそうです。

「僕はマーシャルアーツ(柔道や空手などの東洋の武芸)にも親しんでいます。それで、SNSで『サムライトレイル』と呼ばれるこのエリアを目にして、来てみたかったんです」

 グレッグさんの言う「サムライトレイル」とは、中山道のこと。外国人観光客からは「サムライロード」とも呼ばれています。

多くの外国人観光客を魅了している中山道

 イギリス公共放送BBCのドキュメンタリーなどがきっかけで、中山道は近年、西洋人から大きな注目を集めています。自然を満喫しながら江戸時代の面影を残す風景が楽しむことができるとして人気で、なかには数日間かけて実際に歩いてめぐる人も。春や秋の行楽シーズンには、宿場町にある宿が外国人観光客でいっぱいになるといいます。

「実際に来てみると、日本の古き良き原風景が残り、伝統や文化も感じられるこのエリアはとても素晴らしいです」とグレッグさん。

 もともとは数日かけて歩く計画でしたが、先に立ち寄った長野県白馬村でのスキー中にグレッグさんが左膝を痛めてしまい、断念したそう。バスを利用しての観光になりましたが、それでもグレッグさんは想像以上の美しさに感激した様子です。

「今度来るときは春頃にして、次こそ歩いて回りたいと思っています」

 決意を新たにしていたグレッグさん。次回の訪日時は、万全の態勢で「サムライトレイル」を満喫できるといいですね。

(Hint-Pot編集部)