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「ヲタ芸カニ?」 イソギンチャクを“装備”するカニに「ポンポン持ってるチアリーダーみたい」の声 「なんだか励まされる」と反響

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

水槽の中で踊るカニ。その前には白くて薄い殻のようなものが(画像はスクリーンショット)
水槽の中で踊るカニ。その前には白くて薄い殻のようなものが(画像はスクリーンショット)

 動物はときに、人間には理解できないような不思議な動きを見せることが。X(ツイッター)では、水槽の中で踊っているようなカニが1.2万件もの“いいね”を集め話題になっています。実際は踊っていたわけではなく、別の意味が隠されていたようです。投稿者の非日常のアクアリウム(@Ruuaquarium)さんに、詳しいお話を伺いました。

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まるで踊っているように見えるカニが話題に

「抜け殻の前で踊ってる……カニ」

 そんなコメントともに投稿された動画には、1匹のカニが映っています。体は半透明で、細い足には縞模様が。サンゴの下に立ち、その前には白くて薄い殻のようなものが落ちています。

 カニは両手に白いポンポンのようなものを持っていて、まるでチアダンスをしているよう。ゆったり左右に動かしながら、上機嫌な様子です。脱皮して、生まれ変わったことを喜んでいるようにも見えます。

 投稿には1.2万件もの“いいね”が集まりました。リプライ(返信)には「ポンポン持ってるチアリーダー。ドリフのエンディングみたい」「フレー! フレー!」「かっわいい……!!!!」「よくわからないけどなんだか励まされる」「ヲタ芸カニ?」などの声が寄せられています。

幼少期から生き物に魅了される

 自宅で15種類ほどのカニと暮らしているという投稿者さん。カニを飼い始めたのは小学1年生からで、「夏の自由研究で海の生き物採集をしていたので、その流れで飼い始めました」といいます。

 幼少期から、お父さんと一緒に川や海などに遊びに行っていたこともあり、今までカニに限らず、いろいろな生き物と暮らしてきたそう。そのため、「現在は獣医療に関する仕事をしています」と教えてくれました。

 今回話題になったカニは、「キンチャクガニ」という種類。テレビの動物番組で見て魅了され、投稿者さんはお迎えを決意しました。

「目つきの悪さとファンシーな色味のギャップがとても印象的で、海水生物を飼うときは絶対に観察しようと思っていました。今では海水で一番好きなカニです」

 そんなキンチャクガニには、両手に小さなイソギンチャクを持っているという特徴があります。動画に映っていた白いポンポンはイソギンチャクで、踊っているように見えましたが、実はイソギンチャクの毒を利用して身を守っていたようです。

「キンチャクガニは、敵(大きな魚とか、水槽の前に現れる飼い主)にイソギンチャクを振りかざして威嚇します。かわいく踊ってるように見えますが、実は『警戒モード』でした」

 このとき、キンチャクガニの前には殻のようなものが落ちていました。これは、キンチャクガニではなく、同じ水槽で暮らしているスナホリガニの脱皮殻。キンチャクガニがスナホリガニに手をかけることはなかったものの、脱皮殻が砕かれているのを見て、投稿者さんは驚いたそうです。