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「問題はあるなと感じました」 オーストラリア人が言葉の壁を痛感するも…「すごくわかりやすい」と感激したものとは
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日本を訪れる外国人は増加の一途を辿る一方で、言語の壁などさまざまな課題が浮かび上がっています。今回が初訪日だというオーストラリア人は、日本語に不安がありましたが、日本の街中で出合ったあるものに救われたそう。いったいどんなものに助けられたと感じたのでしょう。
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雪に期待大 真夏のオーストラリアから初訪日
オーストラリアのパースから来たアッシュさんとアランさんが、日本を訪れるのは今回が初めて。東京や長野、京都、大阪を約3週間かけてめぐる予定です。
旅の一番の目的は、オーストラリア人から人気の観光地・長野県白馬村で、スノーボードを満喫すること。アッシュさんは、「雪が楽しみなの!」と白馬村の良質なパウダースノーへの期待を膨らませます。
まずは1週間ほど東京に滞在しているというふたり。そのなかで、困ったことがあったそうです。
「思っていたよりも、言葉の問題はあるなと感じました。コミュニケーションを取るのが想像以上に難しくて……。でも正直、Google翻訳あればまったく問題なし!」
アッシュさんたちのように、言葉の壁にぶつかる外国人観光客は少なくありません。観光庁が2024年に公表した「訪日外国人旅行者の受け入れ環境整備に関するアンケート」では、「施設等のスタッフとのコミュニケーション(英語が通じない等)」が旅行中に困ったことの2番目にランクインしています。
翻訳アプリだけじゃない! 旅を楽にしたもの
翻訳アプリを活用したアッシュさんですが、ほかにも助けられたと感激したものがありました。それは、街中のさまざまな場所に設置されている案内表示です。
「日本の看板や標識はとてもヘルプフル! 地下鉄も色が分かれていたり、番号が振られていたりして、すごくわかりやすいなって感じます」
英語や中国語など、多言語表記の案内標識が増加しています。また、首都圏の鉄道駅では、路線ごとに色分けされ、路線名を表すアルファベットに駅番号がついており、すべての利用者にとってわかりやすい案内表示が主流に。
これは「駅ナンバリング」という、路線名と駅名を簡略化し記号化したものです。これにより訪日外国人など首都圏の公共交通に不慣れな方にも、目的とする駅を識別しやすいように工夫されています。
意外にもその歴史はまだ浅く、地下鉄駅では、2002年に日本と韓国で開催されたFIFAワールドカップでの訪日外国人を見込んだ初導入。そして、JR東日本では2020年の東京五輪に向けて2016年に導入されました。
英語が母語ではない日本を旅するにあたり、こうしたわかりやすい案内表示は、アッシュさんたちにとってとても心強いものだったようです。ウィンタースポーツ、関西方面の観光など、まだまだ楽しみが尽きないふたり。残りの滞在も思い切り満喫してほしいですね。
(Hint-Pot編集部)